テーマ:ラテン系ロック(89)
カテゴリ:ラテン(ロック&ポップス)
メキシコを代表するバンドの初ライヴ盤
メキシカン・ロックの雄であるEL TRI(エル・トリ)が1989年に発表した初のライヴ・アルバムが、『エン・ビボ!!! エン・ラ・カルセル・デ・サンタ・マルタ(En vivo!!! En la cárcel de Santa Martha)』という盤である。 EL TRIがメジャー・デビューしたのは、1984年のことだったが、その前身バンドを含む活動歴は長く、メキシコにおいてロックがアンダーグラウンドだった時代からシーンを牽引してきた。そんな“先鋭的”バンドらしく、本ライヴ盤は、通常のライヴ録音ではなく、メキシコシティ南部に位置するサンタ・マルタ女子刑務所で録音されたものだった。 収録曲の内容を見ると、デビュー以降の主要曲を中心とした、ある種、王道の選曲と言える。アルバム半ばおよび終盤に特に人気曲が配され、曲の配置は、初ライヴ盤としては、順当なものである。その一方、演奏内容は、単なるベスト盤的なものからはかけ離れていて、彼らのライヴ・パフォーマンスの神髄が発揮されている。リーダーでヴォーカルのアレハンドロ・ローラ(Alejandro Lola)の強い個性がMCや掛け声などであますところなく発揮されていて、“ピー”とか“XXXX”となるような発言も遠慮なく収められている。 聴きどころは(というかほぼ筆者の趣味による選曲になってしまうのだけれど)、3.「クアンド・エストイ・コン・ミス・クアーテス」、6.「ポブレ・デ・ロス・ニーニョス」、7.「A.D.O.」、8.「エル・ニーニョ・シン・アモール(愛なき子)」といった主要曲たち。また、ライヴのラストが会場の刑務所をテーマにした11.「サンタ・マルタ」というのもいい。12.の「トリステ・カンシオン(哀しき愛の歌)/レヌンシオ/オジェ・カンティネロ」はライヴのアンコール部で、最大のヒットナンバーの「トリステ・カンシオン」に始まり、メジャー・デビュー前のバンドの代表曲である「オジェ・カンティネロ」で終わるという、これまた王道の選曲。その後、EL TRIはいろんな趣向のライヴ盤を発表して行くことになるが、今でも思い出しては引っ張り出してきて繰り返し聴いている盤の一つだったりする。 [収録曲] 1. Caseta de cobro 2. Presta 3. Cuando estoy con mis cuates 4. Apriétame 5. Mente rockera 6. Pobres de los niños 7. A.D.O. 8. El niño sin amor 9. Otra oportunidad 10. Seguro de vida 11. Santa Martha 12. Triste canción/Renuncio/Oye cantinero 1989年リリース。 ↓ベスト盤です↓ Mejor De El Tri (W/Dvd)【中古】 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019年08月27日 20時28分26秒
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