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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2020年10月30日
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テーマ:洋楽(3275)
1枚きりの名作


 フィフス・アヴェニュー・バンド(The Fifth Avenue Band)は、1969年に本盤『フィフス・アヴェニュー・バンド(The Fifth Avenue Band)』だけを残し、シーンから姿を消した。この唯一の盤は、ロックにフォーク、カントリー、ジャズといった要素を取り込んだ良質な作品だった。

 フィフス・アヴェニュー・バンドは、2つのグループ(エイヴォン・ハーバーとストレンジャーズ)が元になり、1968年に結成された。メンバーは、前者出身のジョン・リンド(ヴォーカル)、マレイ・ウェインストック(キーボード)、そして後者のバンドから合流したピーター・ゴールウェイ(ヴォーカル、ギター)、ケニー・アルトマン(ギター、ベース)、ジェリー・バーナム(ベース、フルート)、さらにはピート・ヘイウッド(ドラムス)の加入によって6人のメンバーとなった。

 本盤のレコーディングは、ニューヨークからはるばるロサンゼルスに移動して行われた。その訳は、ラヴィン・スプーンフルのメンバーだったジェリー・イエスターとザル・ヤノフスキーが同地を活動拠点にしていたためという。1968年の末から数か月にわたってLAで録音が行われ、最後はニューヨークで残った曲のプロデュース(エリック・ジェイコブセンによる)が完成し、1969年10月にリリースされた。その内容は起伏やヴァラエティに富んだ親しみやすいロック・ナンバーのオンパレードと言える。

 とにかく全編にわたってレベルが高く好曲揃いなのだけれど、敢えて何曲か聴きどころを筆者の嗜好で選んでみたい。まずは、冒頭の1.「ファースト・フレイト」。演奏にキレとメリハリがあり、この曲を含めて本盤の過半を占めるピーター・ゴールウェイの曲作りのよさも光っている。2.「ワン・ウェイ・オア・ジ・アザー」はケニー・アルトマンの作風のセンスの良さとジョン・リンドのヴォーカルが魅力的。これと同じ観点でいいのが、4.「イーデン・ロック」や9.「フェイスフル・ビー・フェアー」で、とくに4.は1969年時点でこの洗練度の高い都会感ただようナンバーが録音されていたこと自体からして見事というほかない。冒頭曲以外にピーター・ゴールウェイ作の注目ナンバーとしては、6.「カラミティ・ジェーン」(この曲は『オハイオ・ノックス』で再録されている)が特にお勧め。それから、ラストの11.「エンジェル」は唯一のジョン・リンドのペンによるナンバー。

 よく言われるように、本盤はジャパニーズ・ポップ&ロックの源流の一つ(山下達郎なんかが愛好していたことがよく知られる)ともなった。しかし、残念なことに、その当時、本盤は広く受け入れられることがなく、フィフス・アヴェニュー・バンドの人気に火が付くことはなかった。徐々にメンバーが入れ替わり始め、1970年には解散してしまった。その後、ピーター・ゴールウェイは、オハイオ・ノックス(参考過去記事)やソロの作品を出すことになるが、それらと併せて本盤ももっと再評価されていい。とにかく有名ではないからという理由で聴かれることが少ないのなら、本当にもったいない話と思える代表的な盤の一つである。 


[収録曲]

1. Fast Freight
2. One Way or the Other
3. Good Lady of Toronto
4. Eden Rock
5. Country Time Rhymes
6. Calamity Jane
7. Nice Folks
8. Cockeyed Shame
9. Faithful Be Fair
10. In Hollywood
11. Angel

1969年リリース。




 ​
フィフス・アヴェニュー・バンド [ フィフス・アヴェニュー・バンド ]




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Last updated  2020年10月30日 18時45分24秒
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