テーマ:スペイン音楽(68)
カテゴリ:ラテン(ロック&ポップス)
前作を上回るセールスを上げた第9作
1998年に若干15歳でデビューして以来、マルー(Malú)はスペインだけでなく、スペイン語圏のポップ界の王道を歩んできた。現時点で彼女は38歳なのだけれど、デビューが若かったこともあり、既に貫禄もある20年選手である。そんな彼女の余裕と貫禄はいつから出てきたのかと考えてみると、スタジオ作として9枚目となったこの『シー(Sí)』の辺りからではなかっただろうか、と思ったりする。 本盤がリリースされたのは2003年秋だったが、母国スペインのチャートでは初登場1位を記録し、最初の1週間でゴールド・ディスクになった。その後、翌年にかけて国内チャート10位内に51週間も留まるという驚異的セールスを上げた。この間にはアルバムから4曲(1.,3.,4.,7.)がシングル発売され、さらにリリース直後から翌2014年12月まで60都市を超える大規模な国内ツアー(+1公演のみ海外のメキシコシティ公演)を行い、推定45万人を動員した。 個人的な好みで本盤収録のお勧め曲を挙げておきたい。まずは、本盤からのファースト・シングルとなった1.「ア・プルエバ・デ・ティ(あなたから放たれて)」。曲の演奏も展開も、そしてもちろん歌唱も、攻めの姿勢の勢いのあるポップ・ナンバーである。苦悩の末に男性の元を去る女性をテーマにした3.「メ・フイ」は、マルーの十八番とも言える叙情系バラード曲。4.「デサパレセール」もシングルカットされたが、元のヴァージョンに加えて、11.のアコースティック・ヴァージョンもいい。8.「ニ・ウン・パソ・アトラス(一歩も引かない)」は、筆者的には上記の1.に次ぐ本盤のお気に入り曲。さらに、もはや余裕や貫禄すら感じるバラード曲として、6.「アンヘル・カイード(堕ちた天使)」と10.「オハラー」の2曲も聴き逃がせないという風に思う。 以上のとおり、完成度の高さと表現者(ヴォーカリスト)としての成熟が本盤のキーワードと言ってもいいように思う。この後も現在までにもう2枚のアルバムを制作しているが、まだまだ名作を残していきそうなアーティストなので、個人的にもマルーの今後を楽しみにしていたりする。 [収録曲] 1. A prueba de ti 2. Te voy a olvidar 3. Me fui 4. Desaparecer 5. Qué más me da 6. Ángel caído 7. Deshazte de mí 8. Ni un paso atrás 9. Lo mismo que yo 10. Ojalá 11. Desaparecer [versión acústica] 2013年リリース。 ↓本盤とは異なりますが、Maluの他のアルバムへの商品リンクです↓ 【輸入盤CD】Malu / Guerra Fria 【輸入盤CD】Malu / Oxigeno 【K2018/11/2発売】 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020年12月01日 05時33分34秒
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