テーマ:洋楽(3459)
カテゴリ:洋ロック・ポップス
やさしさと包容力に溢れたヴォーカル
カーラ・ボノフ(Karla Bonoff)は、ウエスト・コースト(西海岸)を代表する女性シンガーソングライターの一人で、1970年代後半にメジャー・デビューを果たした。前年のファースト作に続き、1979年に発表されたセカンド盤『ささやく夜(Restless Nights)』は、彼女の代表作と言えるアルバムである。 ファースト作と同様、このセカンド作も豪華なゲスト陣がレコーディングに参加している。少し名前を挙げると、ドン・ヘンリー、J・D・サウザー、ガース・ハドソン、ダニー・コーチマー、ジェームス・テイラーといった具合である。本盤は、決して大きなヒットとはならず(ビルボード31位が最高位)、とりわけ本邦ではカーラ・ボノフの名は広く知られるようにはならなかった。それどころか、ゲスト陣のレベルに達していないとか、内容が安っぽいとか、否定的な評価もされたりしてきた。 筆者個人は、これとは逆の感想を持っていて、これ以上作り込んでしまえば、カーラ・ボノフの魅力を消す結果になっていたんじゃないかと思っている。素朴さ(それは聴く人によっては“野暮ったさ”や“田舎臭さ”と映ることもあるかもしれない)が残るシンガーソングライター然とした歌唱が彼女の大きな魅力であり、各曲の演奏・アレンジはそれが活かされたものであるように感じている。 特におすすめの楽曲としては、リンダ・ロンシュタットが取り上げたことでも知られる1.「涙に染めて(トラブル・アゲイン)」。さらに、アルバム表題曲の2.「ささやく夜(レストレス・ナイツ)」は、個人的には本盤のベスト・ナンバー。他には、5.「ただひとり思い(オンリー・ア・フール)」や7.「静かに燃えて(ネヴァー・ストップ・ハー・ハート)」、8.「ラヴィング・ユー」なんかも気に入っている。ストレートで、やさしく、包容力のあるヴォーカルは、いま聴いても魅力的であり続けていると思う。 [収録曲] *( )内は邦盤での曲タイトル 1. Trouble Again(涙に染めて) 2. Restless Nights(ささやく夜) 3. The Letter(手紙) 4. When You Walk in the Room(眩しいひと) 5. Only a Fool(ただひとり思い) 6. Baby Don't Go 7. Never Stop Her Heart(静かに燃えて) 8. Loving You 9. The Water Is Wide(哀しみの水辺) 1979年リリース。 ![]() ささやく夜 [ カーラ・ボノフ ] 下記のランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、バナーをクリックして応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024年04月22日 05時04分15秒
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