カテゴリ:洋ロック・ポップス
貫禄の第9作
1980年代、イギリス発のヘヴィメタルの潮流(ニュー・ウェーヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル)を牽引したアイアン・メイデン(Iron Maiden)。彼らが1992年にリリースした作品が、この『フィア・オブ・ザ・ダーク(Fear of the Dark)』という盤である。 前作(『ノー・プレイヤー・フォー・ザ・ダイイング』)と同様にメンバーのスティーヴ・ハリスの自宅のスタジオで録音されたが、一発録り的なライヴ感を重視した同作とは違い、この作品は機材を増強して本格的サウンドを志向したものになった。その結果、できあがった作品は、1990年代の文脈での現代的サウンドであり、グループの9枚目のスタジオ作として貫禄の仕上がりと言えるものになった。 アルバムはヘヴィメタル然とした疾走感のある1.「ビー・クイック・オア・ビー・デッド」から始まる。UKで2位となったこのシングルに続いてシングル発売された2.「フロム・ヒア・トゥ・エタニティ」は、個人的に気に入っているナンバー。6.「ウェイスティング・ラヴ」は、パワーバラード調の方向の曲であるが、アイアン・メイデンらしい重さとおどろおどろしさを残した演奏になっているのが印象的だったりする。 作品の後半に入っても、貫禄のアイアン・メイデン節が続く。筆者の好みで少し曲名を挙げるならば、8.「チェインズ・オブ・ミザリー」、10.「ジューダス・ビー・マイ・ガイド」、アルバムの表題曲かつ締めくくりのナンバーになっている12.「フィア・オブ・ザ・ダーク」といった辺りがとくによい。 本盤は、サード作から在籍したブルース・デッキンソンの脱退前最後の作品となった。その意味で、バンドとしては一つの区切りの盤になったわけだが、本盤の完成度の高さは、この時点でのアイアン・メイデンの貫録を示す、集大成的作品と言えるように思う。 [収録曲] 1. Be Quick Or Be Dead 2. From Here to Eternity 3. Afraid to Shoot Strangers 4. Fear Is the Key 5. Childhood's End 6. Wasting Love 7. The Fugitive 8. Chains of Misery 9. The Apparition 10. Judas Be My Guide 11. Weekend Warrior 12. Fear of the Dark 1992年リリース。 ![]() FOREVER YOUNG::フィア・オブ・ザ・ダーク [ アイアン・メイデン ] 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ![]() ![]() ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2024年07月19日 09時32分17秒
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