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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2025年01月19日
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テーマ:洋楽(3466)
絶頂期GN'Rを脱退したギタリストのソロ・プロジェクト盤 


 イジー・ストラドリン(Izzy Stradlin)は、ガンズ・アンド・ローゼズ(GN'R)の創設時からのメンバーであったが、『ユーズ・ユア・イリュージョン』(参考過去記事(1)(2) )の制作後にこのバンドを脱退した。当時のGN'Rは人気絶頂期にあったわけだが、その後に独自に新たなバンドの結成を模索し、なおかつゲフィンとの契約もとりつけて制作・発表されたのが、本作『イジー・ストラドリン・アンド・ザ・ジュ・ジュ・ハウンズ(Izzy Stradlin & the Ju Ju Hounds)』であった。

 GN'Rではリード・ギタリストのスラッシュの印象が一般に強いかもしれない。けれども、イジーは定評あるギタリストとして知られ、“過小評価されているギタリスト”のランキングに名を連ねたりもする。彼のギター・プレイは、キース・リチャーズなんかを彷彿とさせるもので、音楽的にはハノイ・ロックスに影響されたことを公言している。

 一方、イジーは曲作りにも秀でている。GN'Rの当時の有名曲の多く(例えば、「スウィート・チャイルド・オブ・マイン」、「ペイシェンス」、「ユー・クッド・ビー・マイン」、「ドント・クライ」など)は彼によるものであり、GN'R脱退時にも、曲作りやツアーで困ったら助けるという意向をアクセル・ローズに伝えたと言われる(そして、実際にGN'Rのステージに立ったりもしている)。事実、本作においても、収録曲の半数がイジー作で、共作も含めると、2曲(レゲエ・バンドのカバーである2.「プレッシャー・ドロップ」、特別参加しているロン・ウッド作の10.「テイク・ア・ルック・アット・ザ・ガイ」)を除いてイジーの楽曲ということになっている。

 さて、以上のようなわけで、独り立ちしたイジーの本作は、彼らしい特徴のロックンロール魂に溢れたギター演奏と、彼の才能が存分に発揮された楽曲のよさがストレートに伝わってくる内容に仕上がっている。オープニング・ナンバーの1.「サムバディ・ノッキン」は、注目したいナンバーの一つ。気持ちいいほどのストレートなロック・ナンバーで、曲と演奏のクオリティの高さが本盤を象徴している。これと並んで、アルバム前半の楽曲の中でとりわけレベルの高さと余裕を感じさせるロック・ナンバーは、4.「シャッフル・イット・オール」だと思う。ちなみに、6.「ハウ・マッチ」は日本盤のみのボーナス・トラック(LPやカセットだとここまでが前半つまりA面ということで、この位置に置かれている)で、曲調的にアルバム本編にそぐわなかったのかもしれないが、楽曲面でも演奏面でもイジーの力量が発揮されている好曲。

 アルバム後半での注目曲としては、まずは、7.「トレイン・トラックス」。疾走感とギターのカッコよさが光る。10.「テイク・ア・ルック・アット・ザ・ガイ」は、以前から交友があり、同時期に同じLAでアルバムを作っていたロン・ウッドが参加している。なお、最後の12.「モーニング・ティー」はジャケットや解説にはクレジットされておらず、隠れトラックとなっている。日本盤CDでは12番目のトラックとなっているが、米盤ではそれすらなく、11.「カム・オン・ナウ・インサイド」(厳密には、米盤には上記6.のボートラがないのでトラック10.)のトラック内に収められている。


[収録曲]

1. Somebody Knockin'
2. Pressure Drop
3. Time Gone By
4. Shuffle It All
5. Bucket o' Trouble
6. How Much
7. Train Tracks
8. How Will It Go?
9. Cuttin' the Rug
10. Take a Look at the Guy
11. Come on Now Inside
12. Morning Tea

1992年リリース。



 ​
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Last updated  2025年01月19日 05時46分03秒
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