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音楽日記~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2026.01.06
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テーマ:洋楽(3603)
幻の“1枚もの”の『ザ・リバー』


 ブルース・スプリングスティーンの数多い作品の中でも、筆者が特に気に入っている盤に『ザ・リバー』(1980年)がある。バンドとしての一体感、アメリカン・ロックらしい演奏、スプリングスティーンのストーリーテラーとしてのよさが存分に生かされた2枚組アルバムである。

 実は、この盤にはお蔵入りになった1枚ものとしての構想があった。その盤は、『闇に吠える街』に続く作品として準備され、『ザ・タイズ・ザット・バインド(The Ties That Bind)』というタイトルで準備が進められていたというものである。しかし、結局は発売に至らず、さらにレコーディングを重ねて楽曲を追加し、上記の2枚組『ザ・リバー』として発売されたという経緯だったという。

 この“幻の盤”が陽の目を見たのは、実に長い歳月が経過してからのことだった。2015年、『ザ・リバー』の35周年記念のエディションが発売され、アウトテイクなどとともにこのシングル・アルバムが収録された。これを聴いて筆者が感じたのは、その当時にこのまま発売されていたとしても、『ザ・リバー』同様の名盤になっていたに違いないという確信だった。

 アルバムは、『ザ・リバー』でもオープニングを飾ることになった1.「ザ・タイズ・ザット・バインド」から始まる。2.「シンディ」、5.「ビー・トゥルー」、10.「ルーズ・エンズ」といった楽曲は、2枚組の盤には含まれなかったもののいずれも完成度の高い佳曲。他方、4.「盗んだ車(ストールン・カー)」や7.「ユー・キャン・ルック」は、2枚組『ザ・リバー』とは異なる初期ヴァージョンが収められている。

 曲順の面でも収録順に聴いて抑揚に富み、すんなり入ってくるような順序になっているという気がする。A面は半ばで3.「ハングリー・ハート」が登場し、インパクトのある5.「ビー・トゥルー」で前半を締めくくる。じっくりと聴かせる6.「ザ・リバー」からB面が始まり、8.「ザ・プライス・ユー・ペイ」と9.「アイ・ウォナ・マリー・ユー」といった落ち着いて聴かせる曲を中心にしつつも、テンポのいい10.「ルーズ・エンズ」でアルバムを締める。収録曲の構成面でもなかなかの完成度と言えるように思う。


[収録曲]

1. The Ties That Bind
2. Cindy
3. Hungry Heart 
4. Stolen Car -version 1-
5. Be True
6. The River
7. You Can Look (But You Better Not Touch) -version 1-
8. The Price You Pay
9. I Wanna Marry You
10. Loose Ends

2015年リリース




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Last updated  2026.01.07 07:12:26
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