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カテゴリ:パーティショニング
GNU Parted はCUIベースのフリーなパーティショニングツールの一つ。
GPTパーティションの作成(分割)や削除も行えるので、なかなか重宝します。またCUIですのでCPUパワーをそれほど必要とせず、貧弱なPCでも使えますし、グラフィカル環境に依存しないため、GUIが使えないハードでも利用できたりと非常に強力です。 まぁ逆にGUIでなければダメな人にとっては拒否反応を起こすかもしれません。そんな人にはGPartedがお勧めでしょうか。 GPartedはPartedとともに以下に述べるLiveCDに大概収録されています。Partedがダメな方はそちらを試してみると良いでしょう。 (「GPartedの使い方」は多くのサイトで紹介されていますので「使い方」については割愛し、「GPartedを起動するまで」の方法のみ後ほど紹介します。) さて、Parted はGUIではありませんので、CUIに慣れていない人は少しとっかかりにくいかもしれません。慣れてしまえば大したことは無いです。CUIなんぞ使ったことが無いという人も多いと思いますので、使い方をチュートリアル的に紹介しようと思います。 Partedの入手と起動 まず、Parted の入手ですが、これはWindowsのアプリケーションではありません。ですので、インターネットからアーカイブをダウンロードしてインストールするという手順は踏みません。今回はLiveCDに収録されているPartedを利用することにします。 Knoppix や Insert 、SystemRescueCD 、PartedMagic、どのLiveCDにもPartedは収録されていますが、今回は SystemRescueCD を利用することにします。 (SystemRescuCDの入手、作成については「SystemRescueCDの作成」を参照して下さい。) まずSystemRescueCDをCDドライブ(またはDVDドライブなど)に突っ込んでPCを起動します。(CDを入れるより前にPCを起動していた場合はPCを再起動。) すると以下のようにSystemRescueCDのブート画面になると思います。 ![]() (ver1.3.4) もし上の画面のような形にならず、通常と同じようにWindowsなどが起動したら「起動ドライブの優先順位」がCD-ROMよりHDDが高くなっているのが原因です。その場合はHDDよりもCD-ROMのほうを優先させるよう、BIOSで設定を変更する必要があります。 (優先順位変更のやり方がわからなければ、ご自身のPCのマニュアルを参照するか、「起動ドライブ 優先順位」「ドライブの起動順位について」で調べてみて下さい。) さて、上記の画面に行き着いたら、「Enter」キーを入力してください。 文字がザザーっと流れると思います。 PCがSystemRescueCDを読み込んでるんですね。(ちなみにWindowsやMACの起動時も本来こんな感じで読み込んでます。ただ、文字の出力はさせないようにしてるだけです。) 少し待つと、次のような画面になると思います。 ![]() キーボードのキーマップはどうしますか?と聞いてきます。 SystemRescueCDではそれぞれのお国のキーボードに合わせられるようになっているんですね。 特殊なキーボードを利用していない限り「jp」の「22」でいいです。赤丸のところに「22」と入力したあと、「Enter」を打って下さい。 するとまた文字がザザーっと流れます。 次の画面まで行き着くとSystemRescueCDが完全に起動した状態になります。 ![]() ここからいろいろな作業をするわけですね。 上記の赤丸のところにコマンド(命令文)を打って、やりたい作業をすることになります。 Partedの起動 ではさっそくPartedを起動させましょう。 上図の赤丸のところに「parted」と打ち込みます。 すると以下のようにPartedが起動します。 ![]() 黄色の丸のところに(parted)と表記されていますが、基本的にこの(parted)の右のところにParted専用のコマンドを打っていくことになります。つまり赤丸の所に打ちます。 Partedの利用 「print」と入力してみて下さい。(このコマンドは危険ではありません。) これはHDDの現在のパーティション構成を表示するコマンドです。私の場合、以下のようにパーティション構成が表示されます。 ![]() これは私のPC環境のケースです。みなさんはまた少し違う出力になっていると思います。 ここで少し説明をします。 ![]() 黄色で囲まれた所の「85.9GB」というのは、HDD全体の容量です。 「/dev/sda」というのはそのHDDに対して、SystemRescuCDが割り当てた名前のようなものです。ここは人によって 「/dev/hda」 「/dev/sdb」 「/dev/sdc」 になったりします。 基本的にIDE系のHDDは「/dev/hd*」、 SATA系のHDDは「/dev/sd*」という表記になります。 「*」のところにはa,b,c・・・の英小文字が入ります。 これはLinuxの標準的な表記の仕方で、詳しく知りたい方は「デバイス 命名規則」で調べてみて下さい。 青く囲まれたところは、ディスクラベルの種類を示しています。 今回は「MSDOS」となっていますが、ようは「MBR形式」のことです。 赤く囲まれた所は、HDDの実際のパーティション構成です。 1行1パーティションを表しています。 Number列の数字はパーティションの番号です。 Numberが1の行は第1パーティション、Numberが2の行は第2パーティションを示しています。 つまり、上の例では全部で7行あるので、7つのパーティションに区切られている、ということになります。 ちなみに、上の例では第3パーティションと第4パーティションがありませんが、今はあまり気にしなくていいです。 人によってはHDDのサイズが大きかったり小さかったりして、GB表示やMB表示がバラバラになることがあると思います。 もし、MB表示に統一したいのであれば、 「unit MB」と打ってみて下さい。 その後に「print」と打ち直すと、MBで表示されるようになります。 ![]() GB表示にしたい場合は、「unit GB」と打ってください。 ちなみに「GPTパーティション」で区切られたHDDの場合は以下のようになります。 ![]() パーティションテーブルの項目が「gpt」になっています。 まっさらなHDD(例えば新品のHDDなど)の場合、以下のような感じになると思います。 ![]() 「unrecognised disk label」と出てますが、「ディスクラベルが認識できまへん」とParted君が言ってきているわけです。まだ、HDDにディスクラベルを設定してない状況なわけなので当たり前と言えば当たり前ですね。 さて、ここから先は実際のパーティションの作成(分割)の説明に入ります。 練習を想定した説明ですので、HDDのパーティションをすべて削除したりする話もあります。「実際に自分も一緒にやってみよう」と思っている方は、消えてはまずいデータが入っているHDDではパーティション操作は行わないで下さい。データがすべて消えます。データがバックアップ済みの、データが消えてもよいHDDを用意するか、新品のHDDなど、データがはじめから入っていないものなどで練習してみて下さい。 特にPC内臓のHDDで行う場合は、あとでWindowsを入れ直す予定があるのであれば、自分のPCでのWindowsの再インストールの仕組みややり方をしっかりと確認してから行ってください。再インストールについては自作PCな方はトラブルはほとんど無いでしょうが、メーカー製PCの場合、メーカーごとにやり方が違ったりします。よく確認しておかないと後で慌てるはめになります。(Windowsの再インストールができなくなってしまったなど。) 何かトラブルがあったとしても責任は負えません。自己責任のもとで行ってください。 「今日はここまでにしとくわ。」とか「自分には無理なので撤退」という人もいると思いますので、下のほうにPartedの終了、SystemRescueCDの終了の仕方も載せておきます。 それでは、Parted でパーティションの作成(分割) その2に続きます。 Partedの終了の仕方 「(parted)」が出力されている場合はPartedが起動中です。「quit」と入力するとPartedは終了します。 ![]() SystemRescueCDの終了の仕方 Partedを終了させるとSystemRescueCDのコマンド受け付け画面に戻ります。 ここで、「shutdown -h now」と入力すると、SystemRescuCDの終了プロセスに入ります。(このコマンドは他の(Linuxベースの)LiveCDでも通用します。) ちなみにこれはWindowsでいう「シャットダウン」や「終了」と同じです。 ![]() SystemRescuCDを起動させたときと同じように文字がざざーっと流れます。しばらくするとPCの電源が自動で切れます。
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