5025 NEW FACES-NEW SOUNDS PIANO INTREPRETATIONS BY WYNTON KELLY
最近CDの新譜のハズレにウンザリしている。もう新譜で満足するというのは希と考えた方が良いのではと思うようになった。自ずと50年代~70年代辺りがターゲットになってくる。これはあまり良いことではないとは思いつつも、そうなんだから仕様がない。 極めつけを出そう。BLUE NOTE 5000番台のそれも10吋盤だ。これらに囲まれて死にたい・・・? W.ケリーだ。ネットオークションで得たのだが、そう高いものではなかった。届いてみて、ジャケットの大きさがまさに10吋を誇らしげに物語っている。更にジャケットの控えめな?シミ。角のへこみなどもない。更に盤の厚みは程々。充分、充分。 さてかけてみる。ボリュームを目一杯上げて・・・。飛び出すブラシの躍動!やったあ。繰り出すスタンダード曲のオンパレード。ケリーが弾くあったりき車力のスタンダードに肩の関節も外れっぱなし。これが今時の新譜でやったら、そうは行くまい。ジャズポリスにヤジ、怒号、罵倒の嵐に遭うという悲惨な境遇を味わうわけだ。このスカーっと抜ける爽快感に自信を得て。CDで感じる疑心暗鬼など吹っ飛ぶ。 裏に行ってI'VE FOUND A NEW BABY。L.アブラムズのストトン、ストトンのブラッシュ・ワークにアラレもなく僕は踊り狂う。そして最後、GOOD-BYEに本気で泣ける。このストレートな歌わせ方は、B.エヴァンスには出来ない質素がある。 何せ表裏通してかけても30分とかからない。直ぐ終わる。これが良い。今時のCDを聴き通す我慢強さなんて必要ない。大体にして我慢して聴くという事自体が、どこか道を外れていやしないか。それはそれとして、それまでピアノを主体とするトリオでは、ギターがベースあるいはドラムスのかわりを務めたが、録音技術の進歩でどんな音のひづみも解消できるようになったため、ピアノ、ベース、ドラムスの組み合わせが、モダン・ジャズの神髄と考えられ始めた。ケリーのこの録音はほどなくしてホレス・シルヴァーの録音にヒントを与え、10年後のスリー・サウンズの録音に繋がった。そしてこれらすべてがBNのビジネスに決定的な意味を持つことになった。Wynton Kelly(p)Oscar Pettiford(b)Lee Abrams(ds)1951.7.25Blue Moon, Born to be BlueFranklyn Skeets(b) replace PettifordI Found a New Baby , CherokeeKelly(p,celeste) Franklyn Skeete(b) Abrams(ds)1951.8.1Goodbye, Tere will Never be Another You, Moolight in Vermont, Crazy He Calls Me