4206 CONTOURS/SAM RIVERS
G.コールマンの後継としてマイルスのバンドに加わったリヴァースのそのまた後継がW.ショーターとなったという経緯が、このアルバムのBNにおける周辺の事情を示している。ショーターの NIGHT DREAMER、JUJU、SPEAK NO EVIL、THE ALL SEEING、H.ハンコックのEPPYREAN ISLES、MAIDEN VOYAGE、T.ウィリアムズのLIFE TIME、SPRING、といったラインアップで固まっている。そして御大マイルスといえば、モーダルなサウンドを展開している真っ最中であり、有名なE.S.Pというアルバムの実質的なコンポーザーはショーターというわけだから大凡そのイメージがつくと思われる。そういう風に仕掛けたのはA.ライオンで時流にリヴァースを乗っけた塩梅という訳だ。ライオンの期待に違わない演奏をリヴァースがしているのだが、リヴァースの音楽志向の変遷を辿ると前作FUCHSIA SWING SONGの中途半端な?ハードバップと後年のフリー・ジャズとの間に挟まった感じとなって、言い方を変えれば彼の正体の掴みずらさを感じさせるものの一つではないかとも思われる。曖昧模糊としたモーダルな色調の強い各演奏においてマルチな楽器の使い分けによってその特徴を表している、そういえるだろう。そして彼を囲む布陣もそれぞれの個性を平等にぶつけている。大方そういうアルバムだ。FREDDIE HUBBARD tp SAM RIVERS ts,ss,fl,cl,bcl, HERBIE HANCOCK p RON CARTER b JOE CHAMBERS ds1965.5.21POINT OF MANY RETURNS,DANCE OF THE TRIPEDAL,EUTERPE,MELLIFLOUS CACAPHONY