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BLUE ODYSSEY

BLUE ODYSSEY

小話  屋台その2  VOL.155

小話  屋台その2  VOL.155


司会進行「おっと!ここで小人さんが復活したもようです!
制限時間まであと2分です!」

小人「(楽勝だなあ!)」

小人はそれを繰り返します。
モグモグが追い付くと、





小人「元気になったあああああああああああ!!!」





と言って、モグモグを引き離しました。



そして、




チーーーーーン!(ゴングの音)




司会進行「そこまで!1回戦目終了です!
では結果を見てみましょう!

小人さん 40万5000点!
ピピーさん 39万9000点!

接戦の末、ウイナーは”小人さん”と決まりました!」

会場からは”どよめき”と”ため息”が聞こえて来ました。

司会進行「さあ、続いて2回戦目が始まります!
小人さんはこれで”1勝”です!
ピピーさんにはもう後がありません。ガンバッテください!」




”小人「(次もボクが勝つに決まってるジャン!)」

モグモグは必死でした。
モグモグはゲームをする理由が”小人”と違っていました。
それは………。


小人「(さあて、どうやって相手を倒すかな?
観客がいるんだから劇的に決めないとな!
思いっきり引き離すか?どうしようかなあ?)」



司会進行「では2回戦目スタートです!!」







カーーーーーーン!(ゴングの音)







モグモグ「ピィーー!ピィーー!

一方、モグモグのがんばりは会場に伝わり始めました。
そしてモグモグ応援のお客さんたちは、

モグモグ応援のお客「がんばってえ!ピピーちゃん!」

モグモグ応援のお客「きっとピピーちゃんが勝つわあ!!」

モグモグ応援のお客「応援してるわ!ピピーちゃん!」

そして小人の”真剣さが無い様”はやがて会場にも伝わり始めました。

小人応援のお客「……………………。」

小人応援のお客「……………………。」

小人応援のお客「……………………。」

小人応援のお客さんたちはだんだん無口になって行きました。


実はモグモグはミルキーや由美やアリスの関心を引こうと必死でした。
最近はみな”小人”の方に関心が移っており、モグモグのことはすっかりおざなり状態になっていました。
モグモグはみんなの関心を取り戻すためにがんばります。モグモグにとっては”負け”はないのです!

モグモグ応援のお客さんにも、そしてミルキーにもその気持ちは伝わり始めました。
ミルキーはやっとこの事に気付いたのです。

ミルキー「……………………。」



モグモグ応援のお客「がんばれーーーー!ピピー!!」

モグモグ応援のお客「小人なんか倒せ~~~!」


すると、小人は臭い芝居を始めました。なんとステージ上でプレイの最中に大きな声で独り言を言い始めたのです。

小人「ああ、苦しかったなあ、あの練習の日々!
しかしボクは己の技量を高めるため、ここまで戦って来たんだ!」

なにを言っているのが今一つわかりませんが、その”独り言”より”モグモグの全身を使ってのゲームプレイ”の方がずっと迫力がありました。それを見た小人応援のお客さんたちもやがて、

小人応援のお客「……………………。」

小人応援のお客「……………………。」

小人応援のお客「……………………。」

小人を応援することが出来なくなっていました。
すると”小人”はまた、

小人「うう!どうしたんだ?」

と、言って自分の胸を押さえました。

小人「苦しい!」

司会進行「大丈夫ですか?」

小人「ああ、苦しい!」

そのスキにモグモグが”小人”の点数を抜きました。
”小人”はそれを横目で見て確認しました。そして………、

小人「しかし、ボクはがんばる!そして絶対優勝する!
そう決めているんだ!」

会場の方にそう言い、胸を押さえながら再びプレイに集中しました。
そしてモグモグの点数を抜きました。

小人「(くくくく!これでお客の気持ちはボクの方に!)」


すると……、
観客は……、

小人応援のお客「がんばれーーーーー!ピピー!!」





ズルッ!





小人応援のお客「ピピー!!がんばれーーーーー!」

小人応援のお客「がんばれーーーーー!ピピー!!」

小人はズッコケました。
そして最初小人応援だった女の子たちも……、

小人応援だった女の子「がんばってーーーーー!ピピーちゃん!」



小人「くそう~~~~~!!!」



そして焦った小人はミスをしてしまいました。
注意を怠った際にモンスターに攻撃されてしまったのです。
このたった一匹のモンスターの攻撃で”小人”のHPはもうほとんどなくなってしまいました。

小人「ちーーーーーー!しまったあ!!!
あんな”黄色まんじゅう”に関わっていたためにーーーー!」

そう口に出して言ってしまいました。”小人”はついにボロを出したのです。
そして、それを聞いた女の子たちは……、

小人応援だった女の子「……………………。」

小人応援だった女の子「……………………。」

小人応援だった女の子「……………………。」

小人応援だった女の子「……………………。」






小話  屋台その2  VOL.156


観客たちはプレイヤー小人の本当の性格を少しだけかいま見ることができました。
応援もモグモグに対するものの方がだんぜん多くなって来ました。


小人応援だった女の子「がんばってーーーー!!黄色ちゃん!!」


小人応援だった女の子「ヒヨコちゃん!がんばってーーー!!!」


小人応援だった女の子「大好きよ~~~~~!!!ヒヨコちゃん!」



小人「ああ~~~~~~!!!ちきしょーーーーー!!
気移りの激しい女たちめ!
チッ!!
ようし!!こうなりゃ!ドーーーンと引き離して、実力の差を見せつけてやるか?」

小人はそんなことを考えていました。自然と小声でそんなことを言っていました。ですが…、

小人「こっちのHPが減っているので、思うようにモンスターに切り込めない!
こっちはあと2ポイント失えばゲームオーバーだ!
さっきのが尾を引いてるな!」

と、その時、小人はモンスターから攻撃を受けました。

小人「フン!その程度の攻撃が当たるか!」

小人はモンスターの攻撃をかわしたつもりでした。しかし………、








ズブッ!!








小人「うわああああああああああああ!HPが残り1ポイントになったああ!」








すると、小人はロコツに!

小人「チッ!ヘタクソが!
どうせ俺の勝ちなんだ!のきばるんじゃねんぞ!」

なんて言い始めました。

小人「そろそろ負けろよ!」

それは小声で言ったつもりでしたが………、
その気持ちは観客にも伝わりました。



小人応援だった女の子「……………………。」

小人応援だった女の子「……………………。」

小人応援だった女の子「……………………。」

小人応援だった女の子「……………………。」



そして応援している人たちにもそれは伝わりました。

元小人応援だった女の子「がんばってーーーーー!




ピピーちゃん!」




元小人応援だった女の子「がんばってーーーーー!ピピーちゃん!」






ガクッ!






小人「なっ、なんだよ?!」

みんなモ小人よりグモグの方を応援し始めました。

司会進行「さあ、制限時間はあと1分です!!」

小人「なっ、なに?!!」

司会進行「両者がんばってください!
残り時間がほとんどありません!!」

小人「そんなバカな?!」

小人は点数を見ました。
小人は37万0000点、対するモグモグは39万2000点!!






小人「うおおおおおおおおおおおおおおお!」





司会進行「はい!そこまでです!」

小人「なに?」

司会進行「タイムアップです!2回戦目は終了しました!」

小人「え?」

司会進行「いやあ、接戦でした。
では2回戦目は…………………。、

小人さん 39万1000点、
ピピーさん 40万9000点!!

ウイナーはピピーさんです!」






小人「うわあああああああああああああああああ!!!」






司会進行「これで両者一勝一敗です!
では規定に従ってもう一試合行います。これが最後です!
両者ガンバッテ下さい!!」






小話  屋台その2  VOL.157


小人が油断している内に、2回戦目はモグモグの勝利で終わりました。

観客「いいぞーーーーー!ピピー!!」

観客「やったぞーーーーー!ピピー!!」

モグモグは観客の声援を浴び続けました。
そんなモグモグに対して小人は、

小人「フン!」

と鼻で笑っていました。
そして、最後の闘いが始まりました。

小人「(たくっ!!
ここはボクが注目されるべき場所なんだよ!
ヒヨコなんかに人気を取られてたまるか?!
それをしゃしゃり出て来やがって!
ようし!いいようになぶり殺しにしてやるか?!)」

しかし、すでに観客からの声援は………、





元小人応援だったのに今やモグモグの応援をする女の子「がんばってーーーーー!ピピーちゃん!あと一勝よ!」





元小人応援だったのに今やモグモグの応援をする女の子「ぜったい優勝よ~~~~!!
ピピーちゃん!」





小人「くくくくく!」





しかし、モグモグは体力がしょうもうしており苦しそうでした。モグモグはこれまでずっとマジメにプレイを続けて来たから当然です。モグモグは常に全力でプレイをして来たのです。それに、ここにいたるまでのつらい練習の日々。隠れて何時間もぶっ続けで練習していました。
疲れているのに、それでも残りの気力をぶりしぼってモグモグはゲームをプレイし続けます。
モグモグには小人にはない”目的”がありました。それは「ミルキーの愛情を取り戻す」ということです。その目的のためにひたすらがんばっていました。




モグモグ「……………………。」





ガチャガチャガチャ!!ガチャガチャガチャ!!ガチャガチャガチャ!!ガチャガチャガチャ!!!





ミルキー「……………………。」

そんなモグモグをミルキーはしっかりと見つめていました。





バッサバッサ!バッサバッサ!バッサバッサ!バッサバッサ!バッサバッサ!バッサバッサ!




対して、小人の方は今や”手抜きプレイ”の連続でした。

小人「(あらよっと!!こんなもんテキトーにやりゃあいいんだよ!
真剣にやるとバカをみる!)」

そのやる気のなさは観客たちにもじょじょに伝わり始めました。



観客「……………………。」

観客「……………………。」

観客「……………………。」



もはや誰も小人を応援していないようでした。




モグモグ応援の女の子「がんばってーーーー!黄色ちゃん!」


モグモグ応援の女の子「ガンバッテーーー!!ピピーちゃん!」


モグモグ応援の観客「負けるなーー!!ピピー!!」


モグモグ応援の観客「がんばれーーー!!ピピーさん!!」


モグモグ応援の観客「がんばってえーー!!ピピーちゃん!!」



なんと、会場はモグモグへの応援一色になっていました。


小人「ぐは~~~~~~~~~~!!!」


もはや小人を応援する声はどこからも聞こえません。
小人はまったくやる気を無くしてしまいました。

小人「はあ~~~~~~~。やんなっちゃうなあ。
たかがゲームじゃないか?こんなものに本気出すなんて!」

小人は一度くじけると、あとはまるでダメになるようです。

小人「はあ~~~~~!つまんないなあ!」


一方、モグモグは快調に飛ばしました。
確実に点数が伸びていきます。

やる気のない小人はモンスターを見つけて軽く斬ろうとしましたが、逆にモンスターから攻撃を受けてしまいました。




小人「うわっ!!」





ガブッ!





小人の操作するキャラクターはどんどんHPが減っていきます。

小人「しまったああーーーーーーーーー!!こんな所でダメージを食らうとは?!」

司会進行「おや?これはどうしたことでしょうか?
小人プレイヤー、意外に苦戦しています!
なんと小人プレイヤーの操作しているキャラクターのHPが残り10ポイントしかありません!!」






小話  屋台その2  VOL.158


小人「チッ!
そんなこといちいちマイクに乗せてしゃべるなよ!」

と、小人が言った時、





ガブッ!





油断していた小人のキャラクターは巨大なモンスターにかみつかれました。




小人「うわあああああああああああああああああああ!!!」




司会進行「ああ!なんと!
ついに小人プレイヤーのHPがあと残り1ポイントしかなくなりました!!」

小人「しまったああああああああああ!!
これじゃ、まともにモンスターに近づくことさえできない!」

ここまでHPが減ってしまうとモンスターを倒すどころか、危なくて近づくことさえ出来なくなりました。

小人「あーーーー!くそう!くそ!」

小人とモグモグの点差は開いていきます。

小人「くそう!」

司会進行「これはかなり大きな点差が開きました。
小人プレイヤー、巻き返しはあるのでしょうか?
追い上げを見せてくれるのでしょうか?」

小人「(は?そうだ!ここで劇的な追い上げでも見せてやるか?
そうすれば観客の心をワシづかみに出来る!)」

しかし……、点差の開きはすでにかなりになっていました。

司会進行「ただいまの得点!
ピピーさん、29万7000点!
小人さん   9万3000点!!!」

小人「(だあ~~~~~~~~~~~~!!!
なんでそんなに開いているんだよ~~~~!
ヒヨコのやつ!インチキしたんじゃないのか?!
こんなに点数が開いているじゃ巻き返しはムリだ!)」


そんな中……、





モグモグ応援の女の子「がんばってーーーーー!ピピーちゃん!勝ったらデートとしてあげるわーーーー!」





小人「くそーーーー!それだけはさせるかあああああああああああ!!!」




それを聞いた小人は点数なんかそっちのけで”妨害工作”を始めました。
汚い手を使ってモグモグのプレイを妨害するのです。

小人「(ようし!妨害してやる!)」

このゲームはオンラインでつながっていますので、モグモグのキャラクターが”狩り”をしている場所に小人のキャラクターが行くことがきます。
小人のキャラクターはモグモグのキャラクターの背後から迫りました。そしてモグモグのキャラクターに向かって持っていた剣で斬りつけました。





ズバッ!!





モグモグ「ピ~~~~~~~~~~~~!!!!」






ステージ上の大型スクリーンにもその様子は映し出され、会場はどよめきました。

ミルキー「あああ!」

司会進行「おおっと、これは?」

もちろんこれは”反則”です。キャラクターが相手キャラクターを斬りつける事はできません。それ以前にゲームプレイヤーとしてのマナー違反です。
しかし……、

小人「あらら?しまった?勘違いしちゃった!」

小人はいいわけをしました。




観客「あああ!いったいなんてことしやがるんだ?!」



観客「汚ねえことしやがって!!」



モグモグがそれでもめげずにモンスターを斬りつけようとしますと、




ズバッ!!




また小人のキャラクターは剣を振って、モグモグが操作しているキャラクターを斬りつけました。





モグモグ「ピ~~~~~~~~~~~~!!!!」






小人「あれ?しまった!モンスターじゃないのか?」





小人はバレバレの言い訳をぶちかまします。

それでもひたすらマジメにプレイを続けるモグモグ。
小人にとってはそれはおもしろくないことです。
それに観客の声援もモグモグにだけ向けられていました。






小話  屋台その2  VOL.159



モグモグを応援する観客「いいぞーーーーーー!!!がんばれーーーーー!
あんな汚い手を使う小人なんかぶっちぎりだーーーーーー!!」



モグモグを応援する観客「そうだ!小人なんか倒してしまえーーーーー!!!」




モグモグを応援する観客「ぶちのめせーーーーーー!!!」



小人「くそう!!!見てろ!」

小人はその場でモグモグのキャラクターに向かって斬りつけます!






ズバッ!!





モグモグ「ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」




さすがに司会進行もこれに気付きました。、

司会進行「あのう!それはまさか………?」

小人「え?なに?なに?なんですか?
あーーーーー!また勘違いしちゃった!」

小人はまたも言い訳します。

司会進行「危険行為は失格になりますよ!」

しかし、それでも小人はちょこちょこと妨害をし続けました。
失格の危険があるのに、ちょこちょこと続けました。
なんと小人は”妨害”することには異常に燃えるようです。
もはやゲームなんてまともにする気が無くなっていました。

小人「(ぎひひひひひひひひひ!妨害してやる!妨害してやるぞ!)」

もはや小人は顔付きまで変わっていました。
子供らしい目ではなく、何かドス黒く濁った瞳になっていました。
しかしやっていることはもはやゲームプレイではなくただの”イヤガラセ”です。
小人自身は誰にもわからないように妨害をしていたつもりですが、そんなのは誰の目にもすぐにわかりました。
会場はすぐに大ブーイングの嵐となりました。
その汚い手に観客はうんざりしました。



観客「やめろ!やめろ!小人!」



観客「そうだ!帰れ!小人!」



観客「帰れ!帰れーーーーーー!」




”帰れコール”が会場内に巻き起こりました。





観客「帰れ!帰れーーーーーーーーーー!こびとおおおおお!!!」




小人「くくくく!」


観客「汚ねえぞーーーー!!!こびとおおお!!!帰れーーーーーーーーーーーー!!!」




そしていよいよラストが近づきました。

司会進行「さあいよいよ残り時間があと1分を切りました!
ただいまの得点、

ピピーさん、40万1000点!
小人さん  12万9000点!!!

点差が開いています。
これはもう逆転不可能な所まで来ています!」




モグモグ応援の女の子「きゃーーーーー!あと少しよ~~!ピピーちゃん!!」




小人「ああ!もう負けだ!負け!」

小人はまったくやる気がありません。
それはミルキーにも伝わっていました。


すると……………




ミルキー「がんばってーーーーー!モグモグ!!!」




”ダメ押し”が入りました。ミルキーからの声援です。
”小人”はズッコケました。




ガクッ!





そして………………
小人はジョイステックから手をはなして腕組みしました。



観客「あーーーーーーー!見ろ!プレイ放棄だ!プレイ放棄!
ヤツはやる気をなくしている!」



そして、

司会進行「終了ーーーーーーーーーーーーーーー!!
はい、そこまで!」

こうして試合は終了しました。






小話  屋台その2  VOL.160


司会進行「両者一勝一敗のまま、3戦目をむかえました。
そして……、
結果発表です!3戦目の得点は、

ピピーさん、41万0000点!
小人さん  13万1000点です!

これによって今回のゲーム大会の優勝者は……………………。」





ステージ上の大きなスピーカーからはドラムの音が鳴り始めました。








ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!








ジャーーーーーーーーーーーーーン!(シンバルの音)








司会進行「ピピーさんです!!」








観客「わーーーー!いいぞ!ピピー!!」


観客「きゃーーーーー!ピピーさん、かわいーーー!」


観客「ニューヒーロー誕生だ!」







ステージでモグモグはすごく大きなトロフィーと優勝賞品を受け取ることになります。
それが用意されました。モグモグに持てるのでしょうか?大きなトロフィーです。
”小人”は2位なので、記念品の”ゲーム”がもらえるハズなのですが………、
小人は勝手にステージから離れようとしました。
それを司会進行の人が見つけて、

司会進行「あっ!お待ち下さい!2位の方もプレゼントがもらえます。」

すると、ステージに設けられていた階段を下りようとしてた小人は……、

小人「けっ、いらねえよ!そんなクズみたいな賞品!」

と言いました。この言い方には司会進行の人や大会関係者を驚かせました。

司会進行「……………………。」

小人は大会関係者の印象を悪くしました。

小人「もういい!帰る!」

そして、モグモグの表彰式が始まりました。
賞状が読まれました。

司会進行「ピピー殿!
あなたは第3回
『アンデッドモンスターハンテイング』の最新バージョンの『リミテッド』のゲーム大会にて、なみいる強豪を相手に善戦し、優勝をされました。
また、大変見事なプレイで観客を魅了し、ゲームの魅力を大勢の人に伝えたのでこれを表彰します。」








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観客「うわーーーーーーーーーー!!!いいぞ!」

観客「きゃーーーーーー!すてきだわ!ピピーちゃん!」




会場の観客は誰もがモグモグをたたえていました。
そしてついにミルキーがステージに上がりました。
アリスたちもいっしょです。

ミルキー「ああ、モグモグ……、」

ミルキーは震えていました。
ミルキーは最近モグモグにかわまわなかったことを反省しました。

そんなミルキーを見て、モグモグの目は潤んでいました。
そしてその目はもうミルキーしか見えませんでした。

ミルキーが両手を広げますと、モグモグがそこに飛び込んで行きました。

ミルキー「ああ、モグモグーーーーーーーーーーーー!!!」









モグモグ 「ピピーーーーーーーーー!!」








久しぶりにミルキーがモグモグに抱きつきました。

司会進行「おお!これは感動的な場面です!」

会場からはまた拍手の嵐です。






観客「おおーーーーーーーーーーーーーーーー!!」







パチパチパチパチパチ!パチパチパチパチパチ!パチパチパチパチパチ!パチパチパチパチパチ!







司会進行「では優勝のコメントをお願いします。」

司会進行の人はモグモグにマイクを向けました。
モグモグはマイクに向かって思いのたけをぶちまけました。


モグモグ 「ピィーピピピ!ピーーーーー!ピィーー!
ピーーー!ピ~~~~~~~!!」


そのモグモグの言葉を聞いてミルキーは感動しました。ミルキーはモグモグの言葉がわかるのです。そしてミルキーは泣きました。
モグモグは「ミルキーと仲良くしたかったので隠れていっしょうけんめい練習していた」と言ったのです。
しかし、モグモグの言葉はミルキー以外はわかりません。
そのミルキーが泣いているので誰もモグモグの言葉を翻訳できませんでした。

アリス「……………………。」

由美「……………………。」

でもなんとなく、会場のひとたちはその雰囲気でわかりました。
そして会場も感動していました。
ミルキーとモグモグはお互いハグしあっていました。


それを会場の隅っこから小人が見ていました。

小人「フン!おもしろくない!」

そう言って小人はすねて帰って行きました。
人知れず帰って行ったのです。






小話  屋台その2  VOL.161


こうしてミルキーとアリスたちはお家に帰って来ました。

ミルキーはモグモグにかまいました。

それを見ていた小人は、「フン!」と言って家を出て行きました。
でも、家の中はモグモグの優勝によって今は興奮覚めやらぬ状態で、誰もそのことに気付きませんでした。
アリスたちはモグモグの活躍をたたえていました。

アリス「ホントにすごいですね!」

するとミルキーが「私のペットだよ」と言わんばかりにモグモグのじまんを始めました。

ミルキー「モグモグは努力家なんだよ!マジメなの!」

ミルキーはどうしたことでしょうか?今まではモグモグを無視している日が続いたのに。どうやら心境の変化のようです。
そこへニセアリスがやって来て、モグモグがゲットしたゲーム機を奪いました。






ミルキー「あーーーーーーーーーーーーーー!!」






アリスの家の中はとてもにぎやかでした。

小人「……………………。」

小人はアリスが住んでいる家の横の方に立っていました。
そこにはミルキーが遊ぶための”砂場”がありました。
これは以前ウサギさんとタッキーが作った物です。
さらに砂場の脇には犬小屋のようなミニハウスがありました。これもウサギさんとタッキーが作った物です。これはミルキーが遊ぶための物です。
小人はその中に入りました。


小人「……………………。」







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