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カテゴリ:TVオンエアで観た映画
NHK(総合)TVで、深夜に前編・後編を2日間(1月28日・29日)に分けて、
1時間半ずつでオンエアされた、実話に基づく海外ドラマです。 2001年にカナダ・アメリカで制作されています。 (2003年9月、NHK-BSハイビジョンにて初回オンエア) 原作者でもあるルース・グルーバー(RUTH GRUBER)を通じて 青春時代の恋と人種差別、戦争の悲惨さなどを描きながら、 人はどうあるべきかを観る人に問いかけているような作品でした。 タイトルとなっている“ヘイブン(HAVEN)”とは “天国(HEAVEN)”と似ていますが、“避難所”の意です。 ≪ストーリー≫ 1944年、第2次世界大戦中のアメリカ。 フランクリン・ルーズベルト大統領は、ナチスの強制収容所から脱走した、 1000人のユダヤ人の戦争難民をアメリカに受け入れることを決意した。 ルース・グルーバーは内務省に勤める語学に長けている才媛。 正義感が強く、ドイツへの留学経験もあり、ユダヤ人でもあるルースは、 難民を護送する任務に就きたいと上司のイッキーズに直訴し、 心配する母を押し切り、将軍の肩書きを得て空路ヨーロッパへ向かう。 イタリアでは、何万人ものアメリカ行きを希望する難民が押し寄せていたが、 政府の基準により選考は行なわれていた。 難民を乗せた輸送船には、国務省の役人ローレンス・ディクソンが乗船しており、 航海中は国務省の管轄下に置かれ、また負傷した兵士たちも多勢乗っていた。 家も故郷も家族も無くした難民にとっては、希望の旅ではあったが、 ルースにとっては、迫害と偏見から難民たちを守る戦いの旅の始まりであった・・・。 監督は「ケイティ」「グリマーマン」などのジョン・グレイ。 主にTV映画を多く手掛けている監督さんのようです。 キャストは、気丈なルースにナターシャ・リチャードソンが扮しています。 あまり目立つ感じの女優さんではありませんが、ご両親はトニー・リチャードソン監督と ヴァネッサ・レッドグレーヴという映画ファミリーの中で育っています。 「ネル」(1994)で共演したリーアム・ニーソンと再婚しています。 ルースの母には、「卒業」「愛と喝采の日々」などの名女優アン・バンクロフト、 ルースの父には、TVシリーズ「スパイ大作戦」でお馴染みのマーティン・ランドー。 映画では、「北北西に進路を取れ」「ネバダ・スミス」など往年の名作から 「タッカー」「ウディ・アレンの 重罪と軽罪」「エド・ウッド」など数多く出演しています。 ルースの上司イッキーズには、「ダーティ・ハリー2」「大統領の陰謀」「カプリコン1」 「ザ・ダイバー」「マジェスティック」など、名脇役と言えるハル・ホルブルックが扮し、 人気TVドラマシリーズ「CSI:科学捜査班」(ジェリー・ブラッカイマー製作総指揮)の ギル・グリッソム役でお馴染みのウィリアム・L・ピーターセンも 難民受け入れに意見する政府役人の1人として出演しています。 ルースと船上や難民の住居地区でも何かと争う国務省の役人ローレンスに 「シッピング・ニュース」「スウィート・ノベンバー」のロバート・ジョイ、 難民のブルーノには、「フェイス/オフ」「パール・ハーバー」「シカゴ」 「ペイチェック 消された記憶」「リディック」などのコーム・フィオール、 エルンストには、「今そこにある危機」「ミッション:インポッシブル」のヘンリー・チャーニー。 また、マーニャにはタマラ・ゴルスキ、ルースの元恋人ヨハンにはセバスチャン・ローチェなど 無名ながら印象的なキャストたちが多勢出演していました。 きっと、アメリカやカナダのTVなどで活躍されている方なのでしょうね。 ドラマとはいえ、ルースが目で見た、体験した事実に基づいているだけに 迫害を受けたユダヤの人たちが語るところなどは胸が痛くなります。 また、当時の実写映像などもところどころに映し出されるところも・・・。 アメリカに向う船の甲板で、難民たちに英語を教えるルース。 “ユー・アー・マイ・サンシャイン”の歌で英語を覚える難民たち。 難民を乗せたために、仲間の負傷者を移送できなかったと反発する兵士たち。 アメリカに着いてからも、決して難民たちの不安は消えるわけではありません。 原作では、もっと事細かくいろいろな出来事が書かれていると思います。 今でも、毎日にように報道される戦争のニュース・・・。 誰もが傷つくことも、家族を亡くすことも望んではいないのに どうして戦争が絶えることはないのでしょうか・・・。 「ヘイブン~安住の地を求めて HAVEN」 NHKオフィシャルサイト お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 30, 2005 06:54:36 PM
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