2010/08/17(火)22:15
「庭から昇ったロケット雲」を観て
宇宙飛行士になる夢を諦めきれず、自分の農場から自作ロケットで宇宙を目指す男と、
夢を支え続ける家族との絆を描いたファンタジーなヒューマン・ドラマです。
“夢をあきらめないこと。 父の背中が教えてくれた。”
原題は、“THE ASTRONAUT FARMER”、2007年の作品です。
≪ストーリー≫
子供の頃から宇宙飛行士になるのが夢だったチャーリー・ファーマーは、
NASAの訓練プログラムに参加するまでになり夢へと近づきつつあった。
そんな矢先、父親が急死し、チャーリーは実家の農場を継がなければならなくなり、
それでも夢を諦めず、独力でロケットを作り、自分の農場から宇宙へ飛び立とうと
無謀とも思える計画、そして準備を進めていた。
そんな夢に突き進むチャーリーを、妻オーディと3人の子供たちが支えていた。
やがて計画がFBIに知られ、危険人物としてマークされてしまうのだったが・・・。
≪スタッフ≫
監督はマイケル・ポーリッシュ、製作はマーク・ポーリッシュ、ポーラ・ワインスタイン、
レン・アマト、マイケル・ポーリッシュ、製作総指揮はJ・ガイヤー・コジンスキー、
脚本はマーク・ポーリッシュ、マイケル・ポーリッシュ、撮影はM・デヴィッド・ミューレン、
プロダクションデザインはクラーク・ハンター、編集はジェームズ・ヘイグッド、
音楽はスチュアート・マシューマン。
≪キャスト≫
チャーリーにビリー・ボブ・ソーントン、妻オーディにヴァージニア・マドセン、
オーディの父にブルース・ダーン、他にブルース・ウィリス、J・K・シモンズ、
ティム・ブレイク・ネルソン、マックス・シエリオット、ジャスパー・ポーリッシュ、
ローガン・ポーリッシュ、マーク・ボーリッシュ、ジョン・グライスなど。
マイケル・ポーリッシュ監督と製作・共同脚本・出演も兼ねているマーク・ポーリッシュは
双子のご兄弟で、今作にマイケルの娘ジャスパーと、マークの娘ローガンが出演しています。
マイケルとマークは、共同で脚本を書いたりプロデュースもし、役者としても共演したり、
監督業はマイケルが担当し、マークはすべてのマイケルの監督作に出演しています。
日本では2008年7月5日に公開され、気になっていた作品だったのですが、
公開館も少なく、結局、時間が合わなくて観に行けませんでした。
昼間のTV東京で初オンエア(地上波)され、日本語吹替版で観ました!
オフィシャルサイトからの情報ですが、今作でファーマー家の農場を撮影した場所は、
ビリー・ボブ・ソーントンが監督した「すべての美しい馬」(2000)の牧場シーンと同じ、
サンタフェ郊外のヒュー牧場で撮られたそうです。
VFX部分の映像は、莫大な予算をかけたハリウッド大作と比べれば粗い映像ですが、
それはそれで主人公同様“手作り感”があって、逆に良かったのではと・・・。
これまで、クセのある(アクが強い?)役が多いビリー・ボブ・ソーントンですが、
今作では、夢に向かって進み、心から家族を愛する素敵なお父さん役に扮しています。
「アルマゲドン」で共演したブルース・ウィリスが、ノンクレジットで出演していて、
元宇宙飛行士でNASAのエライさん役で登場しているのもクスッと笑えました。
「アルマゲドン」ではNASAの管制室で見守っていたのがビリー・ボブ・ソーントンで、
ブルース・ウィリスが宇宙へ飛び立ちましたが、今作では立場が逆転しています!
奥さま役のヴァージニア・マドセン、おじいちゃん役のブルース・ダーンも良かったし、
息子のシェパード役のマックス・シエリオットくんも好演していました。
マックスくんはどこかで観たことあると思ったら「ジャンパー」(2008)で、
ヘイデン・クリステンセンが扮したデヴィッドの少年時代役で出演していました。
自分で作ったロケットで宇宙を飛ぶなんて、実際にはあり得ないファンタジーですが、
ロマンに溢れた、そして家族の愛と絆を描いた心温まる作品になっていました。
エンドロールには、劇中でもセリフの中に出てくるエルトン・ジョンの名曲、
“ロケットマン”が使われています。
ファミリーで観るにはピッタリの、夢と希望に溢れた作品です!
「庭から昇ったロケット雲」 オフィシャルサイト (日本版)