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カテゴリ:劇場で観た映画
人種差別意識が根強く残る1960年代のアメリカ南部ミシシッピ州の町を舞台に、
勇気ある行動で世の中に、大きな波紋を投げかけた作家志望の若い白人女性と メイドとして働く黒人女性たちとの友情の軌跡を綴った心温まるドラマです。 “彼女たちの物語が、私を変える。 私の物語が、世界を変える。” 原題は、“THE HELP”。 ≪ストーリー≫ アメリカ南部、ミシシッピ州ジャクソン。 上流階級に生まれ、黒人メイドに育てられた白人女性のスキーター。 大学卒業後、作家志望のスキーターは地元の新聞社に勤めていた。 家事に関するコラムの代筆を担当することになったが、家事に疎く、 友人宅のベテラン黒人メイド、エイビリーンに相談する。 話を聞くうち、エイビリーンたちが置かれた立場に違和感を覚え始め、 やがて、黒人メイドたちの証言を集めて本にしようと思い立つ。 しかし、エイビリーンは黒人が真実を口にするようなことがあれば、 この町では生きていけなくなると、取材を頑なに拒否し続けていた。 同じメイドでエイビリーンの親友ミニーが不当に解雇されたことから、 取材に応じることにしたのだったが・・・。 ≪スタッフ≫ 監督・脚本はテイト・テイラー、製作はブランソン・グリーン、クリス・コロンバス、 マイケル・バーナサン、製作総指揮はマーク・ラドクリフ、ジェフ・スコール、 L・ジョーンズ・Jr.、原作はキャスリン・ストケット、 撮影はスティーヴン・ゴールドブラット、編集はヒューズ・ウィンボーン、 プロダクションデザインはマーク・リッカー、衣装デザインはシャレン・デイヴィス。 ≪キャスト≫ スキーターにエマ・ストーン、エイビリーンにヴィオラ・デイヴィス、 ミニーにオクタヴィア・スペンサー、ヒリーにブライス・ダラス・ハワード、 シーリアにジェシカ・チャスティン、スキーターの母にアリソン・ジャネイ、 他にシシー・スペイセク、シシリー・タイソン、メアリー・スティーンバージェンなど。 “ヘルプ”とは、白人の家庭で育児や家事をこなす黒人のメイドのことです。 今もなお残る人種差別問題ですが、今作で舞台となっている1960年代、 さらにアメリカ南部は保守的で、昔からの慣わしが根強く残る地域でした。 そんな人種差別であったり女性解放だったり、社会が変わろうとする流れの中、 大学を卒業したばかりのスキーターは、いろいろな出来事に疑問を見出します。 シリアスなテーマを扱いながらも、作品には暗い雰囲気はまったくなく、 ユーモアをところどころに入れ、虐げられながらも一生懸命に前に進む、 たくましく、そしてポジティブなメイドたちの姿が描かれています。 アカデミー賞をはじめとする主要映画賞に作品賞としてノミネートされ、 米英の両アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞、放送映画批評家協会賞で ミニー役のオクタヴィア・スペンサーが助演女優賞を受賞し、さらに、 エイビリーン役のヴィオラ・デイヴィスも主演女優賞で多数ノミネートされ、 放送映画批評家協会賞で受賞しています。 同賞では、アンサンブル演技賞も受賞しています。 ノミネートや受賞歴からもわかる通り、作品としてはもちろんですが、 キャスト陣の素晴らしさによって、とても魅力的なドラマになっています。 1番印象に残り、圧倒的な演技を魅せていたのはヴィオラ・デイヴィスです。 ある辛い過去を持つエイビリーンの苦悩と、勇気を出してスキーターから頼まれた インタビューに応じる決意をする心の葛藤がスクリーンから伝わってきました。 オクタヴィア・スペンサーが演じたミニーは、ちょっとコミカルなところもあり、 あるとんでもないイタズラ(?)をするエピソードにはメチャ笑えました。 お2人とも本当に魅力ある女優さんで、今作のまさに2本柱となっています。 また、若手のエマ・ストーンや、ジェスカ・チャスティン、アリソン・ジャネイ、 シシー・スペイセクらベテラン勢がしっかりと脇を固めています。 これまでの出演作であまりピーンとこなかったブライス・ダラス・ハワードが 今作のイジワルでヒステリックな役がまさにピッタリとハマッていました。(苦笑) 予告編ではちょっとドタバタした感じの笑いの多い作品のように思いましたが、 史実と照らし合わせ、じっくりといろいろな女性たちの生き方を描いた作品で とても素晴らしく、見ごたえ十分の内容になっていました。 ラストシーンがとても素敵で、流れる歌も心に染み入るようでした。 3月31日より全国ロードショー公開されています。 「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」 オフィシャルサイト お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 21, 2012 11:42:54 PM
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