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「愛の旅」

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「愛の旅」

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指を撫でる貴方の手

心すべてその手に向き

窓から見える真新しい

景色すら目に入らず

貴方の指の動きに鼓動は高まる

心地よい時の流れに身を任せ

今その時すでに序曲は始まり

たわもない会話の中に

求めていたものは

貴方のまなざし

何気ない笑顔

私を見つめる貴方のまなざしに

愛を感じることが出来るのか?

戸惑いながらも信じてる

一人遠い地に向かい

貴方の笑顔を見たときから

本当は何も疑いすらしていないはずなのに

今を信じることが怖く後ずさり

つないだ手に導かれ

いつしか微笑む自分を見る

楽しい時を過ごし

静かな闇の中

当たり前のように溶け合う二人

幾度と恋を重ねたはずの二人が

若き日にすら感じたことのないときめき胸に

いだかれる快楽の夜は

宿の窓から見える波のように

穏やかに二人のリズムを刻み込む

あえぐ声に恥らいながら共に果てゆくまで



2004.3.28


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