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テーマ:☆詩を書きましょう☆(8511)
カテゴリ:日記
雲が流れていくように開けていく大地が見えて、 反復する波、押し寄せ引いていく波、彼はそこに飲み込まれて、 音のない世界へ沈んでいき、脈動の音のなかで内なる対話が始まり、 しかし選択は全て肯定において突破され、 勢いづいた光はそのあとの選択を全て一気に貫き、 亡者は自らを規定し復活させ、再び海上に出る、だがまたあの波は襲いかかる 彼は圧倒的な津波を前にして、どこまでも続く草原を見ているかのように平静に思った。 『我々は、もしかしたらこれを永遠に続けるやも知れない』 だが、彼は急に微笑みだした。そして朗らかにさわやかに言い切る、 『それがどうしたというのだろう。 私は死ぬその時まで泳ぎきる、再び沈むこともあるやもしれない、 だがそれでもなお生きていこう、君たちと共に生きていこう。』 そして肯定は未来という不確定世界まで及び、 意志が、感じられる世界の全てに行き渡りゆくなかで次の太陽が感ぜられ、 彼は自分の体内に、何か偉大な力が生まれ出でるように感じられた。 やがて波のように反復する強い喜びが生まれてきた。 それは太陽のように彼の全てを明晰にするかのようだった。 ふと、彼は二つの存在に気づく。自分に寄り添うようにしている二つのものに。 彼は見なかった。それが、微笑んでいることは分かっていたから。 彼は今、静かに、しかし津波をも圧倒するかのように、生命の躍動を伝えようとしていた。 そして彼もまた、命を運ぶ流れに波を起こすことになる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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