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青い空の下で

Test1

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ハンバーガーだけを食べて1ヶ月暮らしたらどうなるか、そんな馬鹿げた?画期的な?ドキュメンタリーがあったことは記憶にあったので、準新作のコーナーに見つけたのを機会に見てみることにした。

そうしたら、姉娘、この映画は抜粋だけれどアメリカで生物の授業で見たという。あちらでは科目が細かく分かれていないので、家庭科、保健の多くの内容は生物で教えられる。栄養学や性教育もそうだ。お陰で避妊具の付け方もちゃんと習ってきたとか。

この映画を見たときはご丁寧にその後に脂肪切除手術の映像も見せられて、それはそれは気持ち悪かったそうな。
「真黄色の脂肪の塊がサクサク切られたんだよ!」と
思い出して、顔をしかめていた。姉娘に言わせれば残酷コードにあれ程うるさいくせに、こんなものを授業でいきなり見せるのが信じられないのだそうだ。

こっちが信じられないのはそういう肥満教育をしていながらどうしてあんなに肥満体が多いのかということだけれど。豊かな社会が続けばおのずと食べ物は量より質を好む成熟した嗜好になるのだろうと思っていたけれど、どうもそれほど簡単なものではないらしい。未だにアメリカではあふれるばかりのポップコーンや様々なトッピングで飾ったアイスクリームは幸せの象徴に位置づけられている。

このドキュメンタリーはアメリカで二人のティーンエイジャーがハンバーガーを毎日のように食べたために超肥満となり、健康を壊したとマクドナルドを訴えたことから(訴え自体は棄却)、では毎日ハンバーガーを食べたら本当に病気になるのか、とある若手監督が自らを実験台に撮ったものだ。

1ヶ月間のルールは以下の通り(書いているだけで胸がやける!)

・ マクドナルド以外で買ったものは食べない、飲まない
・ 3食必ず食べる
・ 全部のメニューを試す
・ スーパーサイズを薦められたら断らない

このスーパーサイズという言葉に代表されるのがファーストフード文化の異常サイズ(アメリカ人にとっても!)で、ドリンクのスーパーサイズは半ガロン(約1.8リットル)となる。

こういう生活を1ヶ月続けたらどうなるかって、そりゃ、一回り太り、以降ハンバーガーショップの前を通ることさえイヤになることは容易に想像できて、さて、この切り口からどの程度アメリカ社会の食生活の偏り振りを描いてくれるのかしらと思っていた事前の私の予想は前半は大きく上回られ、後半については充分に応えてくれた。

身長180cm、体重80kg、体脂肪率11%という日米どちらの基準に照らしても人もうらやむ理想体型、加えて3人の医者と栄養士、運動トレーナーに完璧な健康体とお墨付きをもらい、知的美人でベジタリアンの恋人が作った心づくしの夕食を食べて、ハンバーガー三昧をスタートした監督の1ヵ月後は?



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