学校の用事で何組かの親子が一緒に帰ることになった日のこと、息子が私から離れて級友と肩を並べて歩いている。
普通の中学生のように会話を弾ませているわけではないけれど楽しそうな表情でぼつぼつと言葉を交わす姿を見ると変わったな、と思う。
半年前、やはり同じような状況ではそれぞれの親のそばにいるか、一人でどんどん歩いていってしまうか、あるいはそばにいても顔も合わせないというような感じで、同じような障害を持つ級友に友達付合いを期待していた私は内心落胆していた。ほんとに社交性が弱いんだなと。
社交性が弱くても、友達を求めないわけでない。半年かかってようやく親近感を育ててきたのか、あるいはそれだけの時間をかけないと友達だと認識できなかったのか。どうにせよ、楽しそうな息子の姿がうれしい。 |