【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

フリーページ

2011年04月10日
XML
テーマ:ニュース(99449)
カテゴリ:ニュース
 未曾有の大津波で深刻な放射線災害をもたらしている福島原発について、3月23日の東京新聞は、その原発の設計と安全性の検証を担った東芝の元社員にインタビューして、福島原発建設の実態を、次のように報道している;


 東日本大震災による大津波が発端となり、世界有数の原発事故を起こした東京電力福島第一原発。その設計や安全性の検証を担った東芝の元社員2人が本紙の取材に応じ、「設計時は、これほどの津波は想定していなかった」と証言した。東電の想定していた津波は最高で5・5メートル。実際には倍以上高い14メートルを上回る大津波が押し寄せており、2人は設計に想定の甘さがあったと口をそろえる。

 取材に応じたのは、1970~80年ごろに同原発の安全性を検証した元技術者の男性(63)と、71年から順次稼働した同原発1~3号機と、5~6号機の設計に加わった元設計者の男性(69)。

 タービンの安全性の検証に携わった元技術者は、原発の設計図の青焼きを見ながら「今回のような大津波やマグニチュード(M)9は、想像もできなかった」と振り返った。

 元技術者は事故や地震が原因でタービンが壊れて飛んで炉を直撃する可能性を想定し、安全性が保たれるかどうかを検証。M9の地震や航空機が墜落して原子炉を直撃する可能性まで想定するよう上司に進言した。

 だが上司は「千年に一度とか、そんなことを想定してどうなる」と一笑に付したという。

 元技術者は安全性を検証して報告したが、建設時にどう反映されたのか知らない。「起こる可能性の低い事故は想定からどんどん外された。計算の前提を変えれば結果はどうとでもなる」と、想定の甘さを懸念する。

 元設計者は67年、東芝に入社。日本の原発黎明(れいめい)期に原子力機器技術部に配属され、71年から順次稼働した福島第一原発1~3号機と、5~6号機の設計に参加した。原子炉周りの残留熱を除く熱交換器や、海水ポンプの設計に携わった。

 元設計者は「当時は『M8以上の地震は起きない』と言われ(10メートルを超えるような)大津波は設計条件に与えられていなかった」と証言。

 「女川や柏崎刈羽など、ほかの原発でも、非常用電源などでは同様の弱点を持つ」と指摘した。


2011年3月23日 東京新聞朝刊 12版 1ページ「大津波やM9 想定却下-福島原発 設計者ら証言」から引用

 東京電力から原発の設計を受注した東芝は、致命的な誤りを犯したのではないか。この記事に登場した設計担当者は大津波の対策も必要ではないかと上司に訴えたのに、その上司は「千年に一度の津波を想定してどうなる」と一笑に付した、これは犯罪に値する落ち度ではないのか。「千年に一度」とは言っても、だからと言って今から100年の間は絶対に無いとは言えないのが統計学である。明日起きても、その後999年間起きなければ、それは「千年に一度」であることに間違いないし、明日と明後日と連続して起きても、その後1998年間起きなければ、それも「千年に一度」だからである。したがって、「千年に一度」の災害を想定の範囲外としたことが、今回の災難の元凶であるといって間違いないのではないだろうか。くだんの「そんなことを想定してどうなる」と一笑に付した上司というのは、東芝を退職した後、東京大学の教授に「天下り」して、今回の原発事故の直後にもテレビに出演して「そんなに大げさに騒ぐ必要はありません。冷静に対応することが大事です」などと解説していた人物ではないかと、私は推測する。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2011年04月10日 20時32分18秒


PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

佐原

佐原

お気に入りブログ

『人間の未来 AIの未… New! Mドングリさん

コメント新着

 捨てハン@ 潰れそうな新聞なら東京、朝日、毎日が挙がるかなぁ >全国紙は世論のありかを明らかにし、国…

© Rakuten Group, Inc.