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2014年05月23日
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カテゴリ:政治問題
 「奥様は愛国」を出版した北原みのり氏は、世の中の右傾化の片棒をかついでいる若い母親に関連して次のような短文を8日の東京新聞に寄稿している;


 愛国を口にし、韓国、中国に批判をぶつける人たちは、つらい人生を送り、社会に不満を持つ弱者と思われている。しかし、そういう人ばかりではない。昨年「愛国者」の女性たちを取材して気付いた。

 3年前に東日本大震災、東京電力福島第一原発の事故が起き、その影響で国の未来、自分や子どもの命を考える流れができた。自分も国を語りたくなったし、私の出会った女性もそう。人生経験と責任感のある大人の「奥さま方」だった。国と自分の人生はリンクしていると気づき、国のために何ができるかと考えていた。

 女性たちにとって一番、簡単に救われそうなのが国力を強くすること。そして、国を批判すると、自分の土台が崩れると不安を持ち、国の意見に過剰適応していた。国を絶対に守るという母親的なものを感じた。

 だから論理が飛躍する。「日本に元気がないのは、慰安婦問題でおとしめられているから」と。そして「日本が落ち込んだのは押しつけ憲法のせい」と戦後民主主義を否定する。その延長に「個別的自衛権だけではわがまま」と、集団的自衛権を認める考えがあった。実は、奥さま方は安倍晋三首相を、すごい首相だとは思っていない。アジアに対する不安を口にしてくれたからと、支持している。

 安倍首相は人々の不安をすくい取り、物事を考えさせないスピードで国の形を変えようとしているが、武力と経済力で国の威信を取り戻そうというのは、高度経済成長期までの発想。その結果が福島の事故だった。私は国の形より、国の中身を変えてもらいたい。

 国内には、貧困で餓死した人がいる。地震、原発への不安も強い。平和な状態といえるのか。それを改めないまま外国の戦争に参加しようとするのは人道的、経済的に適当ではない。「国を守る」という具体性のない言葉についていこうという空気をなんとかしなければならない。


2014年5月8日 東京新聞朝刊 12版 26ページ「母親的愛国に危うさ」から引用

 この文章は大変示唆に富んでいると思います。国を批判したり会社を批判したりすると、とたんに機嫌が悪くなる人はどこにもいるもので、何故機嫌が悪くなるのか私は不思議に思ったものでしたが、「自分の土台が崩れる不安」を感じているとは夢にも思いませんでした。そういうふうにものを考える人の頭の中は、国家権力が260万人の邦人と3000万人の東アジアの人々を死なせたことの責任についてはどう思っているのか、ますます不思議です。ちょっと批判したくらいで崩れてしまうような組織は、国であれ会社であれさっさと潰したほうがいいのであって、私たちはどんな批判も吸収して自らの活力にするような強い組織を作るべきです。これからの若い世代には、それくらいのバイタリティを期待したい。






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最終更新日  2014年05月23日 09時56分33秒
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