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2016年02月10日
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テーマ:ニュース(77375)
カテゴリ:政治問題
 昨年秋に、政府や自民党が放送局の幹部を呼びつけて事情聴取したことについて、放送倫理・番組向上機構(BPO)は、政府与党の違法な行為を批判する意見書を公表しました。この意見書の意義について、12月6日の「しんぶん赤旗」は次のような解説記事を掲載しました;


 「政府・自民党は個々の放送番組に政治介入してはならない」。BPO(放送倫理・番組向上機構)が11月6日、このような見解を含む意見書を表明しました。この意義について、元BPO統括調査役の藤田文知さんに寄稿してもらいました。

 BPOとは、NHKと民放がつくる第三者機関です。公権力の介入を避け、番組・放送を検証して、放送界の自律を促すために存在しています。この日発表された意見書は、昨年5月放送したNHKの「クローズアップ現代」に対し、「過剰な演出があった」と指摘。「放送内容に重大な放送倫理違反があった」と結論付けました。

 意見書はまた、この間題で高市早苗総務相がNHKを厳重注意したことや自民党の調査会がNHK幹部を呼んで説明させたことを厳しく批判しました。BPOは発足以来12年になりますが、政府や自民党に真っ向から異議を唱えたのは初めてです。

◆放送局にも注文

 政府や自民党は時として、意にそぐわない内容が放送されたとき、「放送法違反だ」と声をあげます。今年4月、NHKが自民党の調査会に呼ばれたとき、テレビ朝日の関係者も呼ばれました。これは、「報道ステーション」のコメンテーターの政権批判にかかわるもので、いずれも個々の番組に対してのクレームです。

 政府・自民党は放送を批判する根拠として「放送法4条」をあげています。この条項には「政治的公平」「報道の事実をまげない」などが盛り込まれています。それに対し、意見書は「4条は放送事業者が自らを律する『倫理規範』であり、総務大臣が個々の番組に介入する根拠ではない」と反論しています。

 要するに放送法は、知る権利や表現の自由の確保のために放送を役立てることを目的としており、政府・与党が個々の番姐に文句をつけるためのものではない、という意味です。

 重大な警告をしたBPOの意見書に政府・自民党が猛反発しています。菅義偉官房長官は「放送法の解釈を誤解している」と言います。しかし戦前の放送が政府の介入と統制で国策推進機関と化し、国民を戦争へかりたてたことへの反省から放送法が生まれた経緯を見れば、どちらが”誤解”しているかは明らかでしょう。

 見逃せないのは、メディアの反応です。BPOのニュースを報じた6日のテレビ朝日の「報道ステーション」は、NHK番組の倫理違反だけを伝え、BPOが自民党と政府批判をしたことには、一言も触れませんでした。いつもの「報道ステーション」なら「政府介入批判」は、ニュースの重点に置いたはずです。無言の政府・自民党の圧力を局側が忖度(そんたく)したのではないかと勘繰ってしまいます。

 意見書が発表された翌且付の新聞は、「産経」「読売」が「NHKに重大な倫理違反」を見出しに取ったのに対し、「朝日」「毎日」「東京」は「政府与党の番組介入は許されない」を見出しに取りました。

 政権与党のメディアへの介入は、それがテレビであろうと、何であろうと、すべてのジャーナリズム、すべての言論にかかわる根源的な問題です。BPOの意見書は、放送局側にも「干渉や圧力に対する毅然(きぜん)とした姿勢と矜恃(きょうじ)を堅持できなければ、放送の自由も自律も侵食され、やがては失われる。これは歴史の教訓でもある」と注文をつけています。

 総務省はこれまでBPOの自律性を尊重し、個々の番組の介入を控えてきました。ところが、安倍政権になってから放送内容に対する干渉が増えています。政府自民党は、BPOの意見書の趣旨を受け入れ、メディアへの介入をやめるべきです。
(ふじた・ふみとも=元BPO統括調査役)




◆報道への政府・自民党の動き
2014年
11月18日 安倍胃三首相が「NEWS23」に生出演。街の声に「(局が)選んでいる」と非難
20日 衆院選を前に自民党がNHKと在京民放テレビキー局に選挙報道の公平中立を求める文書
26日 自民党がテレビ朝日の「報道ステーション」に公平申立を求める文書

2015年
3月27日 「報道ステーション」で元官僚の古賀茂明さんが「官邸の皆さんにバッシングを受けてきた」と発言
30日 菅義偉官房長官が古賀発言を「事実無根。放送法という法律がある。テレビ局がどのような対応をするか、しばらく見守りたい」と発言

4月9日 NHKが「クローズアップ現代」のやらせ指摘を受けて設置した調査委が中間報告。「取材が不十分」と同日番絹で謝罪
17日 自民党の情報通信戦略調査会がNHKとテレビ朝日の関係者を呼び、事情聴取。聴取後、川崎二郎会長が「政府は停波の権限まである」と発言。BPOについても「お手盛り」と批判
28日 NHKが調査報告書を公表。高市早苗総務相が「クロ現」について文書による厳重注意
6月25日 自民党文化芸術懇話会で「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番」などの発言


2015年12月6日 「しんぶん赤旗」日曜版 11ページ「政府・自民党の放送介入を批判-BPO意見書の意義」から引用

 つい最近も、高市総務相は政府の気に入らない放送については放送法を根拠にして、最悪の場合「停波」もあり得るという見解を示しましたが、これは放送法の意味をまったく誤解しているか、悪用しようという意思の表明であって、現行憲法下では許されないことです。この記事が指摘するように、放送法は、知る権利や表現の自由の確保のために放送を役立てることを目的としているのであって、放送内容をコントロールする手段に使うのは邪道というものでしょう。憲法が保障する「言論・報道の自由」を無視する発言をした高市早苗の責任は重大です。野党もマスコミもこの問題を軽視しないで、議員辞職させるまで徹底的に責任を追及するべきです。それを怠れば、この国もやがては、かつてヒトラーがのし上がったドイツのような羽目になる危険性が大きいと言わざるを得ません。








最終更新日  2016年02月10日 20時24分00秒
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