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2018年08月19日
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テーマ:ニュース(99451)
カテゴリ:ニュース
安倍政治の特徴について、ジャーナリストの山田厚史氏は月刊誌「マスコミ市民」8月号に、次のように書いている;


 安倍政権の暴走が止まらない。国会の会期を年長して取り組んだのが[定額働かせ放題]という毒を入れた「働き方改革」、賭博市場を外資に開放する「カジノ合法化」、究極の党利党略「参議院の議員定数6増」。どの法案も世論を無視し、特定の利害関係者を喜ばせるものだ。

 法案を通してしまえば、勝ち。世間はすぐ忘れる。そんな政治姿勢である。

 政治の異様な暴走が始まったきっかけは、モリカケ疑惑である。森友学園では「不当な国有地値引き売却」「首相夫人の目利き」「虚偽答弁」「決裁文書の書き換え」。加計学園は「官邸最上部の意向」「歪められた行政」「首相秘書官の面会記録」「首相・理事長の面会疑惑」。首相ファミリーが自らの権力を無邪気に行使した状況証拠はヤマのようにある。それでも首相とその取り巻きは、事実を認めなかった。

 内閣総辞職に追い込まれてもおかしくなかった事態にもかかわらず、どうやら逃げ切ったと思ったようだ。水害の最中、祝宴を挙げた「赤坂自民亭」の記念写真に首相の緩み切った表情が惨んでいた。

 「逃げ切った」という解放感から国会の会期を延長して、一気呵成に悪法を成立させようと動いた。毒を食ったのだから皿までという「恥知らず路線」である。

●行政の私物化と「側近政治」

 モリカケ疑惑は安倍政治の体質を炙り出した。第一が「行政の私物化」である。

 権力の甘い蜜である許認可が、恣意的に行われ、認可を受ける業者が先に決まる。選定過程は、結論を導く茶番でしかない。指針やガイドラインは意中の候補を有利にするために作られ、提案書の評価、選考はあらかじめ決まっている筋書きをなぞるものでしかない。

 森友学園への国有地の売却は、安倍昭恵さんが登場し、その存在を近畿財務局に知らしめた時から一気に進んだ。前例のない分割払いが認められ、用地の所有が学校認可の条件になると「格安の売却」が決まる。財務局が値引きの「落としどころ」を示す、という破格のやり取りまで行われた。小学校を開設するにふさわしい学校法人か、国有地をいくらで払い下げるのが適正か、といった本来の検討過程が吹っ飛ばされ、「首相夫人案件」で無理がまかり通った。

 加計学園の獣医学部新設はもっと露骨だ。構造改革特区の頃、加計は単なる応募団体のひとつで、通常の審査によってふるい落とされていた。要件を満たしていなかったからである。政権交代で理事長の友人が首相になったことで状況は一変する。飲み会、ゴルフ、バーベキューと頻繁に接触し、首相を後ろ盾に無理筋を通した。官邸で秘書官に会い、認可獲得のための個別指導まで頂き、地元の今治市や愛媛県から土地提供を含め多額の支援も取りつけた。ライバルである京都産業大学を蹴落とすため認可の条件に「近隣に獣医学部が存在しない」が加えられた。

 第二は「側近政治」。認可する業者を首相が決め、結論に都合のいい理屈を作る官僚が重宝がられる。これが安倍流「政治主導」の正体だ。重要な役割を演ずるのが、官邸官僚と呼ばれる首相お気に入りの側近たちだ。

 司令塔は第一次安倍倍内閣で首相秘書官、第二次内閣では政務秘書官になった今井尚哉氏。経産官僚としてエ不ルギー分野が長く、経団連会長から原子力産業協会会長になった今井敬元新日鉄会長の甥でもある。昭恵夫人の秘書には経産省から谷査恵子氏を送り込んだ。あっけらかんとした昭恵夫人に代わり、森友学園で財務省とやり取りしたのが谷氏である。

 安倍首相が答弁する想定問答を最終チェックするのも今井の役目だ。国有地払い下げで「私や妻が関かっていることが明らかになったら首相ばかりか、国会議員も辞職する」と安倍は国会で発言した、今井が眼を通した想定問答に、この答弁はなかった。野党質問に激高した首相が思わず口を滑らしたものだが、谷を通じての「昭恵の関与」を知る今井は当惑したことだろう。

 今井は当時財務省理財局長だった佐川宣寿と旧知の仲。佐川は、「森友学園との交渉記録はすべて廃棄された」と国会でウソの答弁を繰り返し、財務省に保管されていた交渉記録の改ざんを命じた。昭恵夫人が登場する個所をすべて消したのである。

 「加計学園が国家戦略特区で獣医学部新設を希望していたのを知ったのは2017年1月に認可が下りた時」という答弁を首相にさせたのも今井秘書官と言われている。答弁書の作成は関係省庁と協議するが、首相の答弁は最終的に官邸、安倍政権では政務秘書官である今井が決めている。

 加計孝太郎は首相と昵懇の仲で、獣医学部の新設では秘書官が手取り足取り手助けしているのに、加計学園が獣医学部の認可を求めていたことは知らなかった、と言い放った。極めて不自然な答弁に迫い込まれたのは、首相は国家戦略特区の最高責任者であり、加計氏が認可を求めていることを知りながら酒食のもてなしを受けていたら供応の疑いが持たれるからだ。

 後に愛媛県と加計学園の交渉を綴った「愛媛文書」が明るみに出た。加計理事長け2015年2月に首相と会って獣医学部の新設に関する報告を行い、「そういう考えの獣医学部はいいね」と安倍が語っていたことが記録されていた。首相答弁がウソである重大な傍証である。首相は獣医学部申請を知っていたのだ。

 官邸は「愛媛文書に書かれていることは事実ではない」と言い繕う。加計学園の事務局長が誰かから聞いたことを、愛媛県の関係者が聞き取って書いたのだから「伝間の伝聞でしかない」。とは言え、愛媛県の担当者が書いた公文書である。

 加計学園は窮余の一策を打つ。「事務局長が誤ったことを県に報告した。認定作業を前に進めるため、理事長と首相の面談があったかのように報告した」と言い出したのだ。大学誘致で協力している県に、ウソの報告をした、という信じがたい話だ。しかも理事長の友人である首相の名を使って県を欺いた。

 ウソ話に名を使われた安倍首相は、怒ることもせず「私に関係ないこと」と冷めた対応。誰が見ても、首相答弁がウソであることを隠すため、新しいウソをついたことは明らか。この「苦しいウソ」で首相は救われたのである。大阪北部地震の翌日、加計理事長が突然記者会見を開いた。

 「ことを前に進めるために(虚偽報告を)やったと聞いている。関係者にご迷惑をかけたので担当者を減俸処分にした」。

 参加者を地元の記者に限定し、何を開かれても紋切り型の応答を15分で切り上げた。

 首相が「知ったのは昨年1月」などと国会で発言させたがために、記録や事実をさかのぼって訂正しなければならなくなった。言い逃れのため「不自然な筋書き」を作り、筋書きに今わない事実は消す「辻つま合わせ」を裏で画策する。それも政務秘書官の仕事になっているようだ。


月刊「マスコミ市民」2018年8月号 2ページ 「歯止めを失った安倍傲慢路線」から引用

 この記事に書かれたことは特別に「反安倍」の意図を持って脚色されたものではなく、広く世間一般に共有されている認識であり、小泉純一郎元首相が政府説明がウソだらけであると発言したのもその一端である。したがって、もし自民党議員に多少なりとも「愛国心」と「正義感」があれば、こういうデタラメな政治は終わりにしようという「自浄作用」が働くはずであるが、実際のところはどの議員も個人的な利害が先にたつため、勝ち馬に乗って「おこぼれ」に預かること、下手に逆らって次の選挙で不利にならないようにと保身を優先するため、腐敗した政治を克服できないでいるのは残念なことである。





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最終更新日  2018年08月19日 01時00分09秒


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