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2019年10月13日
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テーマ:ニュース(99195)
カテゴリ:ニュース
新潮社といえば日本文学の伝統を支えてきた有力な出版社のはずだったのに、少し前は性的マイノリティの人権を蔑ろにする記事で雑誌を絶版にしたかと思えば、今度は百田尚樹の小説について「読書がすんだらヨイショせよ」という宣伝が不評のため2日で中止するという不祥事を起こしている。その不祥事について、文芸評論家の斎藤美奈子氏は9日の東京新聞コラムに、次のように書いている;


 百田尚樹『夏の騎士』について、新潮社がツイッター上ではじめたキャンペーンが2日で頓挫した。「読書がすんだらヨイショせよ」「ほめちぎる読書感想文をツイートすると、図書カードが当たる」。なんておバカなプロモーション。

 『夏の騎士』は小学6年生の男子3人組を主役にした児童文学テイストの作品である。舞台は昭和最後の夏というから1988年。勉強も運動もダメな男子3人が秘密基地をつくって「騎士団」を結成し、中世の騎士にならってクラス一の美少女・有村由布子を守ると誓う。彼女は優等生が受験する全国模擬試験で県内100位以内に入ることを彼らに課し、3人は猛勉強をはじめるが・・・

 ま、往年の人気シリーズ、那須正幹『ズッコケ三人組』の焼き直し感は否めない。人物像は平板だし、物語はどこか既視感のある話のパッチワークだし、女子の描き方にも疑問が残る。ただ、何か受けるかはわかってるよね。作者が百田尚樹でなければ、それなりに評価されただろう。

 でもね、「ヨイショせよ」といわれた途端に萎えるわけ。ヨイショとは内容や評価にかかわらず作品をほめる、批評の対極にある行為である。それを要求するのは自殺行為だ。すでにアマゾンでは、『夏の騎士』に400以上のレビューがつき、8割以上が星5つ。ヨイショは十分されてるやんけ。
(文芸評論家)


2019年10月9日 東京新聞朝刊 11版 25ページ 「本音のコラム-ヨイショの時代」から引用

 同じ出版社の不祥事でも、「新潮45」を絶版にした新潮社に比べ「嫌韓記事」で批判された小学館は他人事みたいな「謝罪コメント」を出しただけで平気な顔をして営業を続けている、この差異は何なのだろうかと、不思議に思います。若者の活字離れで書籍販売が低迷し、学術書を多く出版している講談社などはビルの前を通るとマンガ本の広告でビルが覆われている有様で、この会社も経営が大変なんだなあとつくづく感じてしまいました。やはり、右派週刊誌と日本文学だけではこれからの企業経営は難しいのかも知れません。





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最終更新日  2019年10月13日 01時00分07秒


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