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カテゴリ:読書
手塚孝典著「幻の村」(早稲田新書)について、翻訳家の瀬川千秋氏が2日の東京新聞に次のような書評を書いている;
2021年10月2日 東京新聞朝刊 11ページ 「読書-悲劇の裏に・・・今語る真実」から引用 中国を侵略した日本軍が中国東北部に樹立した傀儡国家「満州国」には「開拓」と称して27万人もの日本人が送り込まれたのであったが、日本がポツダム宣言の受諾を決めて中国や東南アジア各国に派遣していた日本軍に戦闘停止と撤退を指示しても、そこのとは現地にいた民間の日本人には知らされず、気がついた時には軍人は一人もいなくなっていたために、民間人だけの逃避行では恨みをもつ中国人に襲撃されることになったわけである。そもそも、日本軍が中国でしていることは何なのか、当時の国民が正確な情報をもっていれば、安易に「開拓団」に入ったりしなかったはずで、最悪の場合はどうなるかということも想定してそれなりの準備をすることもできたはずですが、当時のメディアは軍部に迎合して侵略戦争を煽るような報道をしており、国民の教育も政府の天皇制イデオロギーで洗脳するような教育をしていたせいで、一人一人の国民が客観的な世界情勢などもてる状況ではなかったわけです。そのような教訓に学べば、児童生徒が使用する教科書に政府見解のみを記述するとか、政治家が教科書の内容に介入するというようなこと許してはならないことは明らかであると言えます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年10月18日 01時00分05秒
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