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2025年09月12日
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テーマ:ニュース(95831)
カテゴリ:ニュース
戦争が終わってからの80年間を、日本人はどのように生きてきたのか、毎日新聞専門編集委員の伊藤智永氏は、8月23日の同紙コラムに、次のように書いている;


 8月15日の新聞で、「次は戦後100年を目指そう」「永遠の戦後のために戦争報道を続けたい」という表現が目に付いた。

 誰も反対できない正しい標語。その正しさに戦時中の戦意高揚ポスターと同じ「こころの型」を感じると言ったら、どれだけの人に分かってもらえるだろうか。

 そこには、何だかんだ言っても戦後は良かった、総じて間違っていなかったという肯定感がある。「戦後」が表す多くの価値観のうち、平和・不戦・非核が最も高位に置かれている。

 そして、その裏側には、恩恵として享受してきた経済的繁栄と、日本人の戦死者を80年間出さなかったという伝説を誇り、祝賀するおごりが張り付いている。

 だが、戦後も日本はずっと戦争国家だった。朝鮮戦争・ベトナム戦争は日本が米軍の出撃基地だった。イラク戦争やアフガニスタン戦争、ウクライナ戦争にも日本は深く協力している。

 米軍基地列島を米国の核の傘で覆い、その下で続けた平和・不戦・非核への後ろめたさ、居心地の悪さ抜きに、戦後を振り返ることは難しい。胸の底には戦争放棄と引き換えに護持した戦後天皇制への屈折した感情も横たわる。

 戦後の尊さを訴える手っ取り早い方法は、戦前・戦中の悪と悲惨の強調に傾きやすい。戦争の語り方は、戦後的価値を守りたい目的に沿って潤色されがちだ。

 体験者の証言はなおさらで、真正(神聖)な特権性は侵しがたい。必要な経験であり、無二の資料性は言うまでもないが、戦争の継承の仕方は、受け手が変われば変わっていかざるを得ない。

 2日放映のNHK・ETV特集は、故高畑勲監督のアニメーション映画「火垂るの墓」(1988年)の製作過程を丹念にたどっていた。創作物だが、戦争の伝え方の今や古典的な見本だろう。

 「これは反戦映画ではない」。生前の高畑氏の言葉が紹介された。極限の戦火と周囲の無慈悲を必死に生き、飢えて死ぬ兄と妹の短い生涯が、「反戦」の戦後概念に回収されることを拒む意志。それが戦争の本質を伝える。

 原爆の惨状を直接描かず批判も多いアニメ映画「この世界の片隅に」(2016年)。被爆前の戦時下とは見えない美しい町並みと暮らしが正確に表現され、それが観客の思考を喚起した。

 戦後イメージが平板だと、戦争の理解も単純化する。戦後80年は、メディアこそが手法の転換に自覚的であるべき節目だった。戦争の語りは、証言から作品の時代へ移っている。
(専門編集委員)


2025年8月23日 毎日新聞朝刊 13版 2ページ 「土記-これは反戦映画ではない」から引用

 戦争に負けた日本は、戦後憲法を変えて、国家が軍隊を持つことを禁止したので、平和国家になったような気分だったが、実際は朝鮮戦争やベトナム戦争で米軍が日本の基地から出撃するので、その米軍が必要とする資材を供給することによって日本の経済環境は改善し、戦争特需で潤ったのであった。しかし、これまでは世界のあちこちに軍隊を派遣して、世界の警察官役をしてきたアメリカが、次第に「体力」が衰えて、今後は「世界の警察官」はもう無理、と言いだし、「警察官」役を日本の自衛隊にやらせようとしているように見えます。日本政府は、いつでもアメリカの肩代わりが出来るように、従来は「集団的自衛権の行使」は憲法違反だから出来ないと言ってきたものを、安倍政権のときに「いや、集団的自衛権の行使も、合憲である」と、勝手に閣議決定してっしまい、国会での論議を抜きにして、防衛予算を倍増し、沖縄県の離島にミサイル基地を増設している始末で、とても「平和国家」と言えた代物ではありません。これから、「戦後100年」を目指すというのであれば、自民党を政権の座から引きずり下ろして、平和主義の内閣を発足させて、「集団的自衛権の行使は憲法9条に抵触する違憲行為である」という閣議決定をし、国会決議をするべきだと思います。





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最終更新日  2025年09月12日 01時00分05秒
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