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2025年10月05日
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テーマ:ニュース(95813)
カテゴリ:ニュース
わが国には「祝日法」という法律があって、単に「この日を祝日とする」という単純な法律のハズなのに「敬老の日」については「老人を敬愛し、長寿を祝う」などと余分な文言が書き添えられていることについて、前文科官僚の前川喜平氏は、14日の東京新聞コラムに、次のように書いている;


 明日は敬老の日。祝日法はその意義を「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」と定めている。

 「老人」と「高齢者」はほぼ同義だが、世界保健機関の定義では65歳以上を高齢者というそうだから、僕もとっくに老人になっている。そうすると僕は若い人たちから敬愛されるべき人間だということになるのか?

 老人を敬愛せよという道徳は、学校でも教えることになっている。中学校学習指導要領には「特別の教科 道徳」で教えるべき内容として「父母、祖父母を敬愛」することや「先人や高齢者に尊敬の念を深め」ることが定められている。

 しかし、祖父母がすべて敬愛すべき人間だとは限らない。世の中には孫を虐待して有罪となった祖父母もいる。高齢者にも尊敬できない人はたくさんいる。麻生太郎氏を尊敬しろと言われても、僕にはできない。

 老人だから敬愛せよ、尊敬せよという道徳は成り立たないのだ。敬愛や尊敬という感情は、人間の心の中に自然に生じるものであって、外から道徳として押し付けるべきものではない。「僕は老人だから、僕を敬愛せよ」と子どもや若者に求めることなど、もってのほかだ。そんな老人が敬愛されるわけがない。

 敬老の日は「老人が敬愛される人間になれるよう努める日」と祝日法を改正した方がいい。
(現代教育行政研究会代表)


2025年9月14日 東京新聞朝刊 11版 15ページ 「本音のコラム-老人は敬愛すべきか?」から引用

 この記事の主張は、もっともなことで、すべての老人が社会から尊敬されるような立派な人物かと言えば、答えは「否」である。前川氏が一例として挙げている麻生太郎氏なども、自民党の議員が「裏金問題」を反省して、形ばかりとは言え「派閥を解消」したと言うのに、金権政治の本家みたいな「麻生派」だけは唯一「派閥」を継続して恥じるところがないというのは、まるで絵に描いた「恥知らず」であり、とても敬愛の対象にはなり得ない。元々、高齢者を敬愛するという「発想」は日本で「大和朝廷」が始まるより2千年も前の中国大陸で多くの学者が学んだ「儒教思想」が教えたもので、そういう大昔であればよほどの徳を積んだ人物でもないと、学問とは無縁の労働者たちは過酷な肉体労働で長生きは出来なかったという事情で、「高齢者イコール立派な人物」という発想は一定程度「真実」であったかも知れないが、その後、世界は進歩して、学問のある無しや人徳の有無に関わらず、みんなが長生きできるようになったのは「文明」の進歩によるものである。したがって、そのような文明の進歩の恩恵を受けた現代の日本の法律も、数千年前の儒教思想を元にした文言は削除して、社会の実態に即した方向で「老人の日とは、老人が敬愛される人間になれるように努力する日」と改定するのが「正解」だと思います。





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最終更新日  2025年10月05日 01時00分04秒


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