日本政府高官が記者会見の場で、オフレコと断った上で「核を持つべきだと思ってる」と発言したことを、共産党委員長の田村智子氏は、機関紙「しんぶん赤旗」日曜版12月28日・1月4日合併号で、次のように批判している;
唯一の戦争被爆国である日本の政府高官から、被爆者が命がけで訴えてきた核兵器廃絶の願いを踏みにじる発言が飛び出しました。高市早苗政権の安全保障政策担当の政府高官が「私は核(兵器)を持つべきだと思っている」と記者団に発言(18日)していたことが明らかになりました。被爆者は断固抗議の声をあげ、各党から高官の罷免を求める声や批判が相次いでいます。
今回の発言は、日本政府自ら掲げてきた「核兵器のない世界」の目標や、国是として掲げてきた核兵器を「持たず、作らず、持ち込ませず」という「非核三原則」を投げ捨てるもの。核を保有するなら核不拡散条約(NPT)からの脱退も必要で、政権の姿勢が根本から問われる問題です。
政府高官は"一個人の思い"などとしていますが、それで済む話ではありません。
日本共産党の田村智子委員長は19日の記者会見で、唯一の戦争被爆国である政府高官の発言として「断じて許されない」と厳しく批判し、罷免を求めました。
高市首相は2024年に出版した編著『国力研究』(産経新聞出版)で、国是である「『非核三原則を堅持する』の文言が邪魔になることを懸念」、安保3文書から「削除して欲しい旨を要請しましたが」「要望は叶いませんでした」と自ら明らかにしています。そのもとでの政府高官の発言です。会見で田村氏は「(高官を)罷免するとともに、首相が非核三原則を国是として堅持することを表明すべきだ」と主張しました。
田村氏は、被爆80年の25年、日本の核兵器禁止条約参加を、被爆者や世界の多くの国々、核兵器廃絶を求め運動してきた人たちは強く願っていると強調。そうした中で、「官邸の中から核兵器禁止条約を真っ向から踏みにじる発言が飛び出したことになる」「ただちに核兵器廃絶に向けた日本の姿勢を世界に表明しなければ、日本のあり方が変わったのかと世界から見られかねない」と重ねて厳しく批判しました。
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ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)は「被爆者の存在を無視し、核戦争を容認するものであり、絶対に許すことはできない」と抗議の談話を発表(19日)。「一日も早く核兵器禁止条約に参加し、核兵器廃絶に向けて世界の先頭に立つべきである」と求めました。
各党も「早急にお辞めいただくのが妥当だ」(立憲民主党の野田佳彦代表)、「罷免に値する重大な発言だ」(公明党の斉藤鉄夫代表)などと表明。自民党内からも「政府の立場で個人的な意見を軽々に言うのは控えるべきだ」(中谷元・前防衛相)と批判が出ています。
2025年12月28日・2026年1月4日合併号 「しんぶん赤旗」 日曜版 2ページ 「政府高官『核保有』発言 罷免が当然 非核三原則堅持を」から引用
日本政府が長年、国是としてきた「非核三原則」を、敢えて自分が発言することによって「国是変更」のきっかけを作って、首相の覚えをめでたくすれば出世できる、そのようなケチな考えで、80年前の被爆という惨状を二度と引き起こさないようにと歴代政府が順守してきた国是をなくすことを画策するような官僚は更迭するのが当たり前です。しかし、これは、そうすることを義務づける法律があるわけでもないので、首相が「更迭する」と言わない限り、国是を否定した高官の地位はまったく変ることはない。このような不合理なことがまかり通って良いわけがありません。高市政権と自民党をますます少数与党に追い込んで、身勝手な真似ができない環境を作っていくしかありません。