政府自民党が画策する皇室典範「改正」については、今上天皇も不信感を持ち、ヨーロッパ訪問の直前に記者会見を開いて「国民の総意に基づいた改正になることを願っている」と発言したのであったが、そんなことは歯牙にもかけない高市政権は、事前に野党と話し合った内容には無かった「養子縁組」を忍ばせるという禁じ手まで繰り出して、ますます批判の声が高まる事態になっていることを、5日の神奈川新聞は次のように報道している;
政府、自民党は皇族数確保に関する皇室典範などの改正案の今国会成立に向け、早期審議入りを目指す。政府案は旧11宮家男系男子の養子の子が男性なら皇位継承資格を持つと明確にした一方、婚姻後の女性皇族は住民基本台帳に記録される。「男系」継承方針を色濃く反映し、野党からは「立法府の総意」を逸脱したとの批判がやまない。激しい論戦が予想され、国会審議の焦点となる。
皇族の養子は政治的思惑などが入り込み、皇統が乱れることを防ぐためこれまで禁止されてきた。政府案は例外措置として新章「養子皇族男子」を設け、1947年に皇籍離脱した旧11宮家の男系男子に限り解禁した。
養子皇族本人には皇位継承資格を与えないが、その男性子孫は「皇統に属する男系男子」であり、皇位継承資格を定めた典範1条や継承順位を定めた2条の適用対象とした。天皇直系ではない「傍系」が天皇となる可能性を持つ仕組みだ。
立法府の総意に向けた議論は、各党の見解が対立する皇位継承策を切り離し、皇族数確保に論点を絞った経緯がある。木原稔官房長官は、総意には養子の子孫の皇位継承資格に関する記載がなかったとして「現行の皇室典範の規定が適用されることになる」と語る。
だが、中道改革連合の野田佳彦元首相は「行き過ぎだ。皇位継承に関わる『男系』『女系』といったことは決めないルールで議論してきた」と主張。立憲民主党の水岡俊一代表は「だまし討ちのようだ」と非難する。
野党内では、対象者を特定の家柄や血筋で限定するのは、門地差別を禁じた憲法14条に抵触する恐れがあり、違憲訴訟のリスクもささやかれる。政府の担当者は「喫緊の課題である皇族数確保のため一定の要件を設けて養子を迎えるのは、皇族の機能を円滑に運用する憲法上の要請にかなう」と違憲論を否定する。
政府案は、女性皇族が婚姻後も皇族身分を維持して皇統譜に残るものの「配偶者と子」は皇族にならず、皇統譜に載ることもない。女性皇族が当主として配偶者と子を含め「女性宮家」を創設すれば、前例がない「女系天皇」が誕生しかねないと自民は懸念していた。
女性皇族は、住民基本台帳に記録されるようになる。一般皇族には適用されない措置だ。担当者は「住民票をつくり、配偶者や子が生活を円滑に送ってもらうためだ」と理由を説明。住宅ローンや携帯電話の家族割引に活用できるとメリットを挙げるが、国民民主党の玉木雄一郎代表は「全体会議で議論していない」と疑問を呈している。
2020年7月5日 神奈川新聞朝刊 1ページ 「典範改正案、批判やまず」から引用
政府と自民党の「皇室典範改正案」は、改正案とは名ばかりで実質は改悪案である。自民党案を事前に議論して「立法府の総意」を作り上げるはずだったその会議では、何の言及もなかった「養子制度」の導入や、その「養子の子」に皇位継承権を持たせる、などとする「案」は、野党を含めた会議では一切出て来なかった「案」であり、事前の会合に出席した野党はだまし打ちにあったのだから、これが揉めないわけがありません。政府と自民党が、そこまで見え透いたでたらめを何故やるのか、この問題は徹底追及して、責任者である高市早苗を一日も早く総理の座から引きずり下ろすべきだと思います。