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2026年08月20日
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テーマ:ニュース(96964)
カテゴリ:ニュース
このところ少し支持率が下がってきているとは言え、政権の存立が危ぶまれるような状況ではなく、依然として高支持率をキープしている状況について、高市政権の何が支持されているのか、東京科学大教授の中島岳志氏は7月29日付東京新聞「論壇・時評」に、次のように書いている;


 高市内閣は昨年10月の政権発足以来、半年以上高い支持率をキープした。しかし、何が支持されているのかが明確ではない。

 問題も繰り返し起こる。首相の国会軽視については、さまざまな形で批判されてきた。議論がしっかりと尽くされないまま、改正皇室典範や日本国旗損壊罪法が成立し、暗号資産「サナエトークン」や自民総裁選での相手陣営への中傷動画作成疑惑などの批判についても、明確に解明されたわけではない。一方で、高市首相は記者会見に消極的で、SNSを通じた一方的な情報発信を続ける。なのに時事通信による7月の世論調査でも回答者の半分ほどが支持した。なぜなのか。

 境家史郎・依田浩実「高市人気のメカニズムを解明する」(『中央公論』8月号)は、2月の衆議院選挙直後に行った独自のオンライン調査の結果に基づいて、高市人気を支える二つの支持腦を明らかにしようとする。

 第一の層は中高年の女性である。彼女たちは高市氏を「女性の社会進出の象徴」として支持している。第二の層は「女性差別的ないし保守的価値観を持つ男性」である。彼らは、高市首相が女性でありながら男性優位の既成秩序(伝統的な男社会)を脅かさない「保守派のマッチョなリーダー」である点に魅力を感じている。

 この「女性活躍のロールモデル」と「保守的なマッチョ」という矛盾するイメージの多面性こそが、全く異なる二つの集団を同時に引きつけ、安定的な支持連合を形成していると指摘する。さらに、前者の支持は「女性」という首相自身の属性に基づいているため、政策や政治姿勢がどれほど批判されても揺らぎにくい。これが小泉純一郎元首相や安倍晋三元首相ら過去のリーダーとの決定的な違いである。

 大澤真幸「推し活という政治」(『世界』8月号)は、複数政党制に基づく民主主義の機能障害に注目する。現代日本においては、政党が複数存在するにもかかわらず、「どの政党によっても、自ら(の意見)が代表されてはいないと感じる人」が多数を占める。「多くの人が複数政党制の代表メカニズムから疎外されていると感じている」のだ。

 一方で、そのような人たちは、自分の思いや意見を明確に自覚できておらず、それをあえて言語化すると、どこかの政党が主張している政策と重なってくる。しかし、それでもなお私たちは自分の思いはどこの政党にも代表されていないと感じ続けている。

 こうした状況下で行われた2月の衆院選では自民党が大勝し、野党が壊滅的な敗北を喫した。しかし、これほど明確な選挙結果にもかかわらず、公約の支持や拒絶といった明快な原因は見当たらない。信頼できる意識調査の結果によると、日本人の平均的な政治イデオロギーのポジションは、高市首相の政治ポジションよりも、かなりリベラルであり、選挙結果との大きなずれが見られる。

 ここで大澤が注目するのは、「自分は代表されていない」と感じている人たちが、なぜか高市首相には「自分たちを代表している」という感触を得たと思われる点である。政策も考え方も一致しないにもかかわらず、多くの人たちが高市首相に自己の思いを投影しているのだろうか。この幻想としての高市早苗をめぐる現象を明らかにすることが、高市人気の構造を解く鍵であり、大澤はここから「推し活」のメカニズムに注目して分析を進めている。

 厳しい追及には答えたくない。議論を尽くす合意形成は面倒くさい。英語でのコミュニケーションは苦手だけれども、できているように見られたい。

 そんなあり方は、旧来の男性政治家であれば批判の対象になったはずだが、高市首相の場合、批判が盛り上がらない。むしろ、共感すら得られているように見える。

 ここに多くの人が「自分たちを代表している」と感じる要素があるとすれば、問われているのは、私たち自身の自画像なのではないだろうか。高市人気は、単なる政策論ではなく、社会現象として捉える必要がある。
<なかじま・たけし> 


2026年7月29日 東京新聞朝刊 7ページ 「論壇・時評-高市内閣 高支持率の『なぜ』」から引用

 高市早苗を支持する層というのは、「女性の社会進出の象徴だから」という中高年女性と、「男性優位社会の秩序をそのまま維持していく」という固い意志をもつ女性だから安心して任せられるという保守的な男性グループだ、という「分析」は、なるほど、そうかと納得がいきます。しかし、「厳しい追及には答えたくない。議論を尽くす合意形成は面倒くさい。」というのは、厳しい追及にうっかり応えると自分のしでかした悪事がバレるからであり、「議論を尽くす合意形成」などという議論を始めれば、それまで自分が不正に得た「利益」が全部明るみに出てしまうから、そんなことはしたくないのだから、そういう問題は「しかたがないね」などと言わずに徹底追及するべきなのだと思います。





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最終更新日  2026年08月20日 01時00分03秒


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