レンテンローズの大移動
石垣とドブの淵の小さな隙間に己生えした(こぼれ種が自然実生したものを久留里の人たちはこう呼びます)レンテンローズ。真南向きで日陰になる大きな樹の下でもなく、昨夏は40度をマークした猛暑だったにも関わらず、わずかな地面にこんなにタワワに花を咲かせ・・・この植物が日本原産でないというのが本当に不思議です。母屋の、昔おばあちゃんが住んでいた部屋の前庭に白ツバキの樹があり、その下に臙脂色のレンテンが咲き出しました。もちろん植えたのでもなく近くに仲間もありません。美味しい果肉に包まれていて鳥の糞で大移動するわけでもないですし、あの大きさですから風で飛んできた可能性もなく、考えられるのは・・・アリンコ!レンテンの解説書に因ると種に昆虫の死骸の腐臭がするため蟻が餌として巣に持ち帰るということなんです。面白いですねー。もう天国に行ってしまったおばあちゃんは臙脂色が大好きで、まさにその色のレンテンローズが大移動しておのれ生えしたのは不思議な偶然です。