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オセロ

私が短大に入学してすぐに飼ったのがハムスターの空。
かなりペットショップ屋を探しまわってみつけたのが空。
目が合ったから飼ったっていうのが本音。
空を飼うようになってから私は少し強くなった。
嫌なことにも逃げないように前向きになれたのだ。
空が小さい体でカラカラ回してると自分も頑張らなくては!っていう気持ちになった。
それで私は、短大を中退したあとも仕事に行くとき空を見てから行っていた。
家の近くを散歩するときは絶対に空をつれて散歩に出かけた。
ポケットに入れてコンビニにもつれていった。
実家に帰るときもつれてかえった。
別名こいつは「旅するハムスター」なのだ。
それから私が実家に戻り一緒に空と部屋で暮らすようになった。
空は私の行動をよく見ていた。
今でもしっかり覚えてる光景がある。

私が本気で死ぬつもりで薬を飲んでいたときだった。
空がじっと見つめていた。
無視して飲んでいた。
そしたら、今度は煙突をのぼりはじめた。
空は小さい為上れなかったのだ。
だけど、その日は何度落ちてものぼることを辞めてなかった。
私は自分のしてる行動をはじいた。
こんな小さなハムスターが精一杯生きて私に何かを伝えようとしてると
分かったとき私は自分のバカな行為に気づいた。
私は涙いっぱいな顔で空を顔にひっつけた。
空は何もしない。
空は生きろ。って小さな体で行ってくれた。
私にとって空は大切でしょうがなかった。
それから私は空をいろいろな所につれまわしたり、いろんなものを食べさせた。空が唯一私の親友だった。
でも、私もバイトが段々忙しくなり空と遊ぶ時間が減っていった。
そんなある日の事だった・・・
4月15日。空は眠るように死んでいた。
私は声が出なかった。震える手でそっと触った。
冷たい。不思議に涙はでてこなかった。
空は苦しそうな顔ではなかった。
一生懸命生きたっていう顔をして死んでいた。
その日は空と一緒に眠った。
そして次の日木箱に床材をしきつめて、空の大好きだったひまわりの種をたくさん詰めてお別れした。
空と出会って役2年。私はいろいろ教えてもらった。
命の大切さを何より教えてもらった。
あんな小さな体で必死に私に伝えようとしてくれた空。
私はあれから死んではいけないって思うようになった。
今も空がいたゲージはそのまま置いてある。
いつか空が生まれ変わって戻ってくるんじゃないか?って思って。
今度戻ってきたらまた一緒にいろいろな所に旅をしたい。
今度は空に迷惑をかけないような飼い主でいたい。
空ありがとう。


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