2006/09/23(土)23:56
あなたは、肥満型脊柱パターンか? その3~肥満者のダイエットの落とし穴~
患者さんの中でダイエットをして標準体重まで落としたという方が何人か来院されましたが、検査で調べていると変だな?と思うことがあります。
例えば女性で身長155cm体重80kgの方がほぼ標準の50kgまで落としたとしましょう。
肋骨の部分がガッパリへこんで、また背骨も「肥満型脊柱パターン」のままでS字彎曲に戻っていないことに気づきます。
尋ねると昨年ダイエットに成功し、現状のまま維持していると答えが返ってきます。
ダイエット方法も食事療法のみということです。
ではいつから体重がふえましたか?と質問すると子供の頃から太ったままだったので今回ようやくダイエットが出来たというのです。
私はこれでやっとガテンかいきました。
要するに子供の頃から太った体型のまま成長したので、肋骨や背骨が「肥満型脊柱パターン」の角度で形成されてしまったので成人してから痩せてもそのまま残ってしまうのです。
患者さんの中で子供の頃から太ったまま成長し現在も太ったままの方の骨格と比べればほとんど同じたということがわかります。
ここで大事なのはこのダイエットはこの方にとっては痩せ過ぎていることです。
なぜなら骨格は筋肉が支えていますから、太ったままの大きい骨格を持っていれば当然それを支える筋肉の量もそれなりになければならず、単に標準体重という考え方だけでは不十分という事になります。
要するにその骨格に見合った筋肉量がどのくらいか考える必要があると思います。
また食事療法のみだけではその筋肉が落ちてしまいやすいので、運動療法との組み合わせが重要になってきます。
筋肉が落ちた後にリバウンドで肥満化した人は、筋肉が無いので再度体重を落とそうと思ってもカロリーを消費してくれる筋肉そのものがないので、今度はなかなか落ちないという結果になるわけです。