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日本人の議論は「のんき」すぎてお話にならない =後節=
                                           / 危機感をもって「本質」を徹底的に追求せよ
=東洋経済Online 2019/04/05 / デービッド・アトキンソン(小西美術工藝社社長):日本論


のんきな「財政」の議論
財政の議論も浅いと思います。消費税の引き上げも対症療法でしかありません。
ご存じのように、日本は人口が多く、人材評価も高い割にGDPが少ないです。一方、社会保障の負担が大変重くなっています。そこで、年金の支給を減らしたり、医療費の自己負担を増やして、国の負担を減らすべきだという議論も交わされています。政府は消費税を上げて、税収を増やそうとしています。

しかし、私に言わせれば、この2つの方法は、夢のない、いかにも日本的な現実論にすぎません。この政策は、将来の負担をまかなうために、現状の日本経済が生み出している所得に何%のどういった税金をかけたら計算が合うか、という形で議論されています。あたかも、税率以外の他の変数は変えることができないという前提が置かれている印象です。

先述した通り、日本の財政の問題は支出の問題でもなければ、税率の問題でもありません。日本の財政の根本的な問題は、課税所得があまりにも少ないことに尽きます。しかし日本の議論では、「所得は増やすことができる」という事実があまりにも軽視されています。

消費税は上げるべきかもしれませんが、その前に付加価値を高め、その分だけ給料を上げて、上げた分の一部を税金として徴収すれば、それだけでかなりの規模の税収アップになります。

のんきな「量的緩和」の議論
経済学の教科書には、いくつかの「インフレの原因」が列挙されています。モノとサービスの需要が相対的に増えること、通貨供給量の増加、円安、財政出動は典型的なインフレ要因です。賃金が増えることも、大きな要因の1つです。

経済の状況が通常通りならば、財政出動と円安誘導と金融政策で経済は回復します。いわゆる、「インフレは日本を救う」論理です。しかし、この議論には大きな盲点があります。それは、日本のように給料が減って、人口も減り、消費意欲が低下する高齢化社会では、需要が構造的に減るということです。もはや「通常」の状態ではありません。



このような状況で、中小企業問題や給料が少なすぎる問題を無視し、金融緩和や円安政策を進めても、通常の効果は出ません(もちろん、やらないよりはマシでしょうが)。給料を徹底的に上げていかないと、金融政策や財政だけでは通常の効果は期待できないのです。

「インフレは日本を救う」というだけの議論は、問題の本質を見極めていない議論です。企業の規模と給料には強い関係がありますから、企業規模を拡大し、給料を高めて初めて、金融政策・財政政策が生きてくるのです。

あらゆる問題は「給料が少ない」ことに帰する
デフレ、輸出小国にとどまっている問題、年金問題、医療費問題、消費税、少子化、国の借金、女性活躍問題、格差の問題、技術の普及が進まない問題、ワーキングプア、子どもの貧困、などなど。これらの問題の根源にあるのは、すべて日本人がもらっている給料が少なすぎることです。

今の政策は、ほぼすべてがただの対症療法です。問題の本質が見えていない。それでは病気そのものを完治させることはできません。
では、どうするべきか。『日本人の勝算』にも書きましたし、本連載でも述べましたが、やるべきことは明確です。世界第4位と評価されている優秀な人材を使って、先進国最低、世界第28位の生産性を上げればいいのです。それだけです。それには、賃金を継続的に上げる必要があります。

このことを、大半の日本企業の経営者が理解しているとは思えませんし、自ら賃金を上げる気のない経営者が多いのも間違いないので、彼らの奮起を期待してもムダです。だとしたら、「High road capitalism」に移行させるために、最低賃金を毎年5%ずつ上げて、彼らに強制的に生産性を引き上げさせるしか方法は残されていません。

それにあわせて、労働者を集約し、企業の規模拡大を促進するべきです。たとえ給料を上げても、企業の規模拡大を追求しない、もしくは小さな企業を守ろうとする政策を実施してしまえば、政策が矛盾し、「High road capitalism」は夢と終わります。



生産性の向上ができない経営者は、増える一方の社会保障負担を捻出するだけの才能がないのです。潔く企業経営から撤退してもらいましょう。人手不足は当分続くので、労働者は才能のある経営者のところに行けばいいのです。

最低賃金の引き上げの話を出すと、必ず昨年の韓国で起きたバカげた失敗事例を引き合いに出す人が現れますが、韓国は一気に16.4%も引き上げたから失敗したのです。このことは、すでに何回も指摘しています。だからこそ、日本は毎年5%でいいのです。

また、最低賃金を引き上げると、中小企業は皆つぶれるという意見も必ず寄せられます。しかし、そういう意見を持つこと自体、頭を使っていない証拠だと思います。すべての中小企業の労働者が最低賃金で働いているわけでもなければ、すべての企業の経営がギリギリなわけでもないので、最低賃金を引き上げたからといって、中小企業が大量に倒産することはありえません。

日本人労働者の生産性は、イギリス人などのヨーロッパの人々とそれほど大きく違いません。しかし、最低賃金はたったの7割に抑えられているのです。

人材評価が大手先進国トップの日本は、それを武器に、大手先進国トップクラスの賃金をもらい、再び経済を成長させる。この挑戦にトライするしか、日本に道は残されていません。
それには、中小企業を集約させること。ここに「日本人の勝算」があります。



古都 老翁がいた。 翁は愛犬を愛で朝夕の散歩に伴う。 翁は大壺を持ち、夕刻 酒を片手に壺に躍り入る。 くぐもる声で語る傾国の世辞は反響し、翁の安息を妨げ、翁はなす術も無く自笑。 眠りに落ちた。  
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