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2018.12.19
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カテゴリ:つぶやき
​​以前このブログで、私の英語に対する気持ちを書いたことがあります。


英語へのキモチ


実は私は英検1級を過去に2回取得しており、TOEICは990点満点を取ったことがあります。

大学は英文科を卒業し、在学中には短期間ではあるものの、イギリスやニュージーランドでホームステイをしながら語学学校に通ったりと…とにかく「英語大好き!」なヒトでした。


しかしながら、あれから幾年もの年月が流れ、40歳になった今…

私は、英語がそんなに好きではないんです。


・・・・・・


大学卒業後、私はいろいろな職場で働いてきたのですが、英語を使う仕事が多かったため、英語圏出身の方々と共に働く機会にも少なからず恵まれてきました。

そのように仕事で英語を使うことができたおかげもあるのでしょうか。大学卒業後、私の英語力はよりいっそう伸びていきまして…

「英語力が伸びるなんて良いことなのでは?」と思われるかもしれません。…でも、英語ができるようになればなるほど、英語ができなかった頃にはわからなかったことや、見えなかったものが見えるようにもなってしまって。

それはつまり、同じ職場で働く英語圏出身の人々の言動の細かいニュアンスなどもよくわかるようになってしまったということでもあり…失望させられることが多くありました。


・・・・・・


私はそもそも、中高生の頃に『赤毛のアン』や『大草原の小さな家』が大好きだったんです。

『赤毛のアン』は、村岡花子さんが翻訳されたシリーズを全巻、何度も何度も読み返すほど好きだったし、『大草原の小さな家』の方は、当時NHKで再放送されていたドラマが大好きで、ほぼ全エピソードを視聴したほどの大ファンだったんです。

そんな感じでしたから、英語圏の人たちのことを、それらの作品に描かれているような倫理観や道徳観、正義感などに基づいた行動ができる、心優しい人々だと信じていました。

…でも、よくよく考えてみれば、それらの作品の中にも必ず悪人はいたし、現実を直視できていたら、小説やドラマに描かれているような模範的な人間なんているはずがないことだってわかったはずなんでしょうけど…あの頃はそのことに気付けませんでした。それぐらい夢中だったってことかなあ…。


・・・・・・


そして今、いろいろな経験を経て私が率直に感じていること。それは、とても悲しいことだけど、人種差別をする人はいるのだということです。そして、私たち日本人も、ここ日本から一歩足を踏み出せば、差別を受ける側のアジア人です。

昨年NHKの『ドキュメント72時間』で、銀座にある靴磨きのお店に密着した回があったのですが、取材を受けていた方の中に、仕事で頻繁に海外に行っているという方がいました。

なんでも、けっこうなお金をかけてまで靴を磨いてもらうのには理由があるそうで。…それは、海外に行ったとき、アジア人であるその方は、まず接する相手から自分がどんな人間であるかを値踏みされてしまうからなのだそうです。だから、なにはともあれまずは外見を…特に靴はピカピカにしておかないといけない…というようなお話をされていました。

私自身も、海外の人と接して「嫌だなー」と思う経験をしたことは、ぽろぽろと、いくつかあります。

そんな嫌な経験や失望感を味わうことを繰り返すうちに、いつしか英語への気持ちが冷めてきてしまったような気がします。


・・・・・・


そんな感じの最近のわたくしなのですが…ちょうど昨日のニュースで、こんな話題を耳にしました。

ミス・ユニバース場外戦 米国代表「英語話せない」とカンボジア代表を嘲笑し大炎上

話を簡単に要約しますと、ミス・ユニバースのアメリカ代表の女性が、カンボジア代表の女性をはじめとするアジア人の代表者がうまく英語を話せないことをバカにするような発言をしており、その動画がネット上に拡散してしまい大騒ぎになってしまったのだとか。

私はこのニュースをテレビで見たので、くだんの動画もちらりと目にすることができました。

…うーん、確かにこれは、あとからどんな言い訳をしようとも、どんなにひいき目で見てあげようとも…どう考えても、バカにしている感じだよなあ。

「どんなに美人でも、この性格ではなあ…」と思い、なんだかあきれてしまいました。

だって、このアメリカ代表の女性が英語を話せるのはあたりまえのことでしょう。自分が生まれた国がたまたまアメリカで、だから自分の母語が英語で、そしてその英語が現在のところ世界で最も普及している共通言語として使われているということ。それらの事実がただラッキーだっただけじゃんかー。

たまたま英語圏に生まれた白人の美人さん。いろいろなものに恵まれたあなたのような人だからこそ、もっと寛容であってほしかった。

非常にがっかりしたというか…その直前に見た、これまたなんとも嫌なニュースの影響もあり、吐気がしてくるような感じがしました。世界って腐ってるよなあ、と。


・・・・・・


でも、だからといって、私は英語が大嫌いというわけではないのです。

洋楽でいい曲があれば、惚れぼれと聴き入ってしまうし。

おもしろい洋書を見つけたとき、それを英語のままで読み、理解できれば、楽しくてうれしいし。

それから、英語圏出身の白人にだって、いい人がたくさんいるのもわかっています。私にも、ほんの少しですが、英語圏の白人で大切な友人がいますから…。

人種差別をする人も、白人には限らないこともわかっています。例えば日本人にだって、他の国の人を差別する人もいますし…要は、人種うんぬんより「人間性」の問題なのだとも思っています。


・・・・・・


それでも…私はやっぱり日本人なんだろうなあ。年を取るにつれ、日本がいいなあ…と思うことが増えてきました。

例えば、昔は英語だけにぞっこん惚れ込んでいたけど、今は日本語という、美しくて繊細で、多様な表現ができるこの言語に惹かれています。

それから、もうちょっと俗っぽい話をするならば、昔は白人の容姿をかっこいいと思っていたけど、今は日本人の方が好き。日本人でかっこいい人は、ほんとにかっこいいと思う!


・・・・・・


…なんだかいろいろ書いてしまいましたが、結局のところ、今の私は英語のことを、「英語はただの言語でしょう」というぐらいにしか思っていないような気がします。

何かを期待するようなものでもないし、そんなに特別視するようなものでもないよなあ、と。

だからといって、これからもきっと英語を使うことは止めないと思うし、洋楽も洋書も楽しみ続けると思いますが…。

なんというか、英語という言語に対して冷静になってしまった自分が、今の自分であるような気がします。でもその冷静さこそが、本来そうあるべき姿であり、やっとそうなれたのかもしれないというような気もしています。


・・・・・


そういえば、最後にもうひとつだけ書き加えておきたいことが。

ちまたでは、「英語ができれば年収がアップします!」など、「高い英語力=成功への近道」という図式を強調することで、英語学習関連の商品やサービスを販売している例も多いようですが、私はそれについてもひとこと言いたいのです。それは…

「『英語だけ』できても、それだけでは足りませんよ~!」

と、いうこと。

実際のところ、英語力だけではなく​『英語力+α』​の力があってこそ、やっと成功やら年収アップやらへの道が開けていくのだと思います。

特に、仕事においてはその『+α』の部分がとても大事だと思います。英語を頑張るのもいいけど、『+α』…つまり、専門知識やビジネススキル、対人能力など、英語に加え自分の『総合力』を高めていくことこそが、成功への本当の近道なのではないかと思います。

…というわけで、「英語力を高めたい」という純粋な向上心を持つ方々が、「英語ができれば人生が変わりますよ!」というような安易な謳い文句に踊らされないように、と切に願っております。特に、高額すぎる商品には気をつけましょうね。
​​

・・・・・・



生まれた所や皮膚や目の色で

いったいこの僕の何がわかるというのだろう


―THE BLUE HEARTS 『青空』より引用





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最終更新日  2018.12.19 00:14:54
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Re:英語へのキモチ―パートII(12/19)   ふわり さん
bonaさんこんにちは。
英語についての思いを読ませていただき、英語そのものよりも外国の方と話すことに怖気づいてしまい、一向に上達してこなかったわたしの人生を、ちょっぴり省みてしまいました。
中学生になって英語を学び始めた頃、PET SHOP BOYSが好きでした。けれど洋楽の歌詞が次第に聴き取れるようになると、「え、これ、にゅーよーくしてぃーぼーいって言ってるだけ?」とふと気付いたり、(彼らがエイス・ワンダーに提供した)「モンマルトルの森」を聞いて「モンマルトルも森も一歌詞に切出て来てない!なぜこの邦題に?」とびっくりしたりしました。分からない方が雰囲気で楽しめていたのかも(笑)。bonaさんの「英語ができなかった頃にはわからなかったことや、見えなかったものが見えるようにもなってしまって」というところとはレベルが違う話でお恥ずかしいですが。
でも、やっぱり歌詞を理解して、よりいっそう好きになる曲もあります。
前記事の「The Gift」、うわぁ、考えさせられる歌詞ですね。Bonaさんの訳が響くのかな。
Giftと言えば、外国の方が、突出した才能のことを「神様から与えられたギフト」と表現するのが素敵だなぁと思っています。

もうすぐクリスマスですね。わたしは特定の宗教を信じているわけではないのですが、「お天道様は見ている」的な意味での神様はいるんだろうなと思っており、寝る前に「目が良い状態を保てますように…」と神頼みをしてしまいます。bonaさんと目のことを語り合ってからは、bonaさんの目も…と一緒にお祈りしておりますよ。パワーが届きますように。よいクリスマスをお過ごしくださいね。 (2018.12.21 16:23:21)

Re[1]:英語へのキモチ―パートII(12/19)   bona_123 さん
ふわりさんへ

こんばんは!いつも素敵なコメントをありがとうございます^^!

洋楽の歌詞のお話、私もすごく共感します。私も歌のメロディーや雰囲気が好きで、歌詞をよく知らないまま「きっとこんな感じの曲なんだろうなあ…」なんて勝手に想像していて、あとから歌詞の意味を知ってビックリしたことがけっこうあります。ですから、レベルが違うだなんてそんなこと全然ないですよ~^^。

ふわりさんが書いてくださったgiftという言葉のもうひとつの意味、私も聞いたことがあります。とても素敵な考え方ですよね。
突出した才能とまではいかなくても、もし私も神様からほんの少しでも何かを与えられていたとしたら、それを誰か他の人のために使っていけたらなあ…などと思っています。

そして、私の目のことまで神様にお祈りしてくださっているとのこと…胸がじーんと熱くなりました。ふわりさんのそんな優しさこそが、私にとっては最高の贈り物です。本当にどうもありがとうございます!これからは私も、ふわりさんの目のことを神様にお祈りしますね。

明日はクリスマスイブですね。ふわりさんも、どうぞ素敵なクリスマスをお過ごしくださいね^^。 (2018.12.23 01:44:58)

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こんにちは!bonaと申します。

これまで翻訳業界を中心に、英語を用いていろいろな職業を経験してきました。

このブログには、それらの職業から学んだこと、好きな音楽や読んだ本などの紹介、そして日々の暮らしの中で気づいたこと・考えたことなどをつづっています。闘病中の緑内障のことも……。

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