カテゴリ:カテゴリ未分類
親愛なる眠らない大陸の冒険者達よ。我が戦史にようこそ。
大陸広報にでかでかとある告知が貼られている。 またしてもヒドゥンヴィレッジで、ディフォンやマタリエルの復活の 可能性について、情報がもたらされたらしい。 今回も大陸政府は、その復活の阻止のために 多くの冒険者の討伐隊への参加を募っている。 俺の仲間達も準備に余念がない。 下手をすると歴戦の勇者ですら倒される可能性がある。 階級を上げておいて、失うものを少しでも減らそうと 必死で狩りに勤しんでいるものもいる。 噴水橋の上から、ゲート付近の喧噪を眺めていると いつもより狩り場へ向かうPTが多いように思う。 背後に人の気配がする。弟子だな。 「師匠、HVRRRへは参加されるので?」 喧噪を眺めたまま応える。 「気が向いたらな。」 「(どうせ当日はフル装備でやる気満々なくせに・・・。)」 「何か言ったか?」 「いえ、何も。」 「祭りには踊りに行くっていってるだろ?」 「聞こえてるではないですか・・・。」 背後からため息が聞こえたようだ。 「師匠、今の師匠は次の階級までどのぐらいかかるのですか?」 「@65かな。」 「間に合いそうにないですね。」 「まあ、間に合わせるなら相当な廃テンション狩りが必要だろうな。」 「それならお得意ではないのですか?」 「俺は廃じゃないと何度言えばわかるんだっての。」 「確かに骨董以降はペース落ちましたね。」 「これからはもっと落ちるだろうな。」 「それにだ。」 弟子の方に向き直る。 「倒される前提でやる気はない。 意地張って生き残ってなんぼだ。」 「今回は今までとずいぶん勝手が違うようですよ。 時間も短縮。新種のモンスターの存在の可能性もあるそうです。」 「ま、やるだけやるさ。」 「ご武運を祈ってますよ。」 「うむ。」 前回の討伐には参加できなかった。 受付すらしてもらえなかった。 あの悔しさはいまだに俺の脳裏に鮮明に焼き付いている。 戦わずして負けた。 戦って倒れるのは俺の責任。 戦えなかったことに、やり場のない怒りを感じた。 今度こそ、自分の力を試したい。 それでは今日も冒険に出かけるとしよう。 この大陸に関わるすべての人に、コエリス神のご加護があらんことを。。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/03/24 11:49:39 AM
コメント(0) | コメントを書く |
|