夢を紡ぐ徒然日記

2005/06/24(金)15:42

四日間の奇蹟/朝倉卓弥 著

趣味・読書(14)

 最近、話題の作品だ。  僕は、基本的に流行を追っかけることはしないのだけれど、何故だかこの作品には興味を惹かれた。単純に“面白そう”という意味で。  前半はちょっぴり失望。発表当時、その新人離れした文章力が絶賛されたそうなのだが、僕は読んでいてそれほど優れた文章には思えなかった。それどころか、ストーリーの流れを止めてまで淡々と解説している箇所なんかが目について、むしろ読みにくい印象を持った。  しかし、この印象は後半でガラリと変わる。別人が書いているのではと疑いたくなるくらい、描写力も格段にレベルアップしてゆく。きっと作者はこの作品を書き進めていく過程で、御自身も執筆家として目覚しい成長を遂げられたのではないだろうか?  それにしても発展途上の段階でこれだけのレベルの作品を完成させることが出来るなんて、才能の違いを強烈に見せつけられた気がして、正直・・・ヘコむ。  読ませる原動力をストーリーテーリングに頼り過ぎているかなぁ?とは思うけれど、それでも充分に魅力的な作品に仕上がってます。本を手にして読んで欲しいので、ストーリーに触れられないのが残念です。  まだ、読んでない方々に一言。前半の読みづらさを辛抱して読んでいけば、必ず素晴らしい感動に出逢うことが出来ますよ!

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