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テーマ:心の病(7197)
カテゴリ:福祉事業所
A事業所には、他社就労移行支援事業所の経験者がいます。裏の顔のあるスタッフの話、利用者の状況に応じた3つのグループ分けの貴重な体験話を聞きました。鎌切さんは2年ほど前にX事業所に通所していましたが、ある事情で1年くらい前にA事業所に転所してきました。今回は、X事業所を退所した理由を中心に訊きました。
まずは鎌切さんから語りかけてきました。 「X事業所では、就職率については一切公表されていませんでしたが、ざっくりで20%ぐらいだったでしょうか? 入所者も年間で50人くらいいましたが、あまりにも途中で辞めて行く人が多すぎました。みんな就職が目的で入所しているのに、こういう重要なことは入所前にきちんと伝えてほしかったです。」
「A事業所でも途中退所者の数も計算に入れると、同じような感じですね?」
当方も相槌を打つような感じで言いました。 「それと、X事業所は大手就労移行支援事業所と比べると、独自ルートは弱かったです。全くなかった訳ではありませんが、当てにはなりませんでした。そうすると、必然的にハローワークの求人しか選択肢がありませんでした。」
当方も共感して発言しました。 「確かに、ハローワークだけのルートは厳しいですよね!」
「中にはオープン就労を諦めてクローズで応募して合格して卒業する方も結構いました。クローズだと、就労移行支援事業所に通所する意味がありませんというか、事業所として機能していないということだと気づきました。」
さらに、鎌切さんが続けました。 「メインのプログラムは、だいたい2か月を1クールとして運営されていました。結局、同じようなことを2か月ごとに繰り返しているので、だんだんマンネリ化してきました。」
「A事業所でも同じようなことが言えるかもしれないですね?」
当方から皮肉を言うと、鎌切さんが応えました。 「X事業所では、さらに、マンネリ化する退屈なプログラムがありました。1週間で毎日24時間をどのように過ごしたかを所定の用紙に記録させられ、食事と入浴と睡眠については、色鉛筆で塗り分けしました。これを毎週1回午前中に全員発表させられていました。生活リズムが安定している人には必要ないと思いました。それで、記入すれば1週間乗り切ることができて達成感があったので、これが目的になって就職のことを忘れて、就活がおろそかになってしまっている自分に気がつきました。」
続けて鎌切さんが言いました。 「プログラム受講が退屈で、就活ルートもハローワークだけという状況で、いろいろと悩んでいたところ、X事業所が突如閉所ということになりました。」
それは大変でしたねという相槌を当方が発しました。
Z事業所といい、X事業所といい、就労移行支援事業所の突然の閉所の話を次々と聞いてしまいました。毎月のように、就労移行支援事業所の新規開所の話を聞きますが、全体のパイは変わらないので、同じような数の事業所が閉所に追い込まれていることが想像できました。競争力と実績が伴わない事業所は、厳しい競争で負けてしまうということを実感しました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022年10月06日 18時27分30秒
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