ユダヤの商法
マクドナルドの社長だった藤田 田(デン)さんの著書です。
ソフトバンクの孫社長がこの本を読み感銘を受けて
直接、会社まで押しかけて、藤田さんに会いに行ったとかいう噂の本です。
前から読みたいなと思っていた本ですが、
なにげに親戚の家の本棚にあったんで読んでみました。
で、感想は”面白い”です。
30年前の本なんですが、書いてあることの一つ一つが、
「なるほど」と納得できます。
継続的に儲ける為にユダヤの商人は何を一番大切にしているのか?
また、彼らは人生に対して、どんな価値観を持っているのか?
そして、そのユダヤの商人から学んだ事を藤田社長がどのようにして実践しているのか?
非常にクセの強い文章ではありますが、
一気に読めて良い刺激になりました。
・・・という事で、なんか久しぶりだけど、この本からはこの箇所です。
*****************************************
ユダヤ商法には商品はふたつしかない。それは女と口である。
*****************************************
第一の商売が"女性向けの商売"
第二の商売が"口に入れるものを取り扱う商売”
このふたつの商売は必ず儲かる。
なぜなら「ユダヤ商法4000年の公理で決まっているから」だそうです。
公理なので証明は不要なのだそうです。
・・・。
証明不要って言われてもねぇ。
ということで下記のように考えてみました。
1)女の商売=営業利益率が高い商売。
流行の洋服、化粧品、高価な服飾品・・・その他もろもろ。
広義には女性が購入の決定権を握っている商品全てが入るかもしれません。
こういう商品は売る側からすれば、ほとんどが営業利益率が高い商品です。
原価率も低いし、販管費もそれほどでもありません。
雰囲気を売っているともいえるようなモノで、悪く言えばボッタクリ商品です。
価格が安ければ、直ぐに売上げが上がるという性質のものではなく、
希少価値とか、購買欲をそそる演出をするとか、価格とは別の要素で売上げが変化する商品です。
売るのには相応の知恵とセンスが必要ですが、
確かに、この"女性の購買欲の強さ"というのは今後何百年経っても変わらないような気がします。
「買い物が嫌い」なんて女性は見たことがありません。
競争は激しいでしょうが本質的に事業素質が優れている商売です。
2)口の商売=投下資産回転率が高い商売。
寿司屋とか、お菓子屋とか、定食屋とか・・・その他もろもろ。
口に入れて消えてしまうもの全般がこの商売にあたると思います。
これらの商売は投下資産回転率、
さらにいえば運転資金回転率が高い商売です。
商品が食べ物であれば、食べ物を売ったお金は直ぐに回収できます。(売掛金ほぼゼロ)
食べ物を在庫として抱えたら腐ってしまいますので在庫はほぼゼロです。(廃棄ロスはあるけど)
でも、原材料の仕入れについては買掛金で支払いをある程度先延ばしにしてもらえます。
このような流れであれば、原材料の仕入れ先に支払うお金を、
エンドのお客さんから貰うお金でまかなうことができます。
キャッシュフロー的にかなり楽です。
B/Sを大きくしていく過程においても、運転資金についてそれほど気にしなくてもよいので楽です。
有形固定資産か、その他の資産の中の保証金の額がどんどん増えるだけです。
事業が上手くいけば、現金がどんどん溜まっていきますので、
そのお金で借金を返していけば、有利子負債はゼロに近くなります。
金利の上昇という外的要因の影響もあまり受けません。
ただ、口の商売は女の商売に比べて、参入障壁が低いので、
知恵と工夫で「競合との差別化を図る」というのはかなり難しそうです。
誰でも始めることができるので、往々にして安売り合戦になってしまう傾向があります。
そのデメリットがあるので、
ユダヤ商法でも口の商売は「第二の商品」となっているそうです。
知恵のある奴はまず女の商売をする、知恵にあまり自信が無い奴は口の商売をする。
それ以外の商品は基本的に取り扱わない。なぜなら継続的に儲かるかどうか不透明だから。
これは4000年のバックテストに裏付けされた公理だから間違いない。
これって株式投資にも使えそうです。
この女と口に関する商売、
特に女の商売で営業利益率が高い商売というのは長期で投資するのに良さそうな業種です。
でも、そういう企業ってほとんどが価格が高いので買えません。
・・・と思っていたら最近、株価が下がってきましたので、
前から目をつけていた女の商売の株を今日買う事ができました。
この相場ですから、今後まだまだ下がるかもしれませんけどね。
女と口の商売の業種を中心に投資していけば、
株式投資においても効率的に儲ける事ができそうな気がします。
さてさて、上手くいくかなぁ・・・。