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やっぱり読書  おいのこぶみ

やっぱり読書 おいのこぶみ

『世界の「今」に迫る10冊』

文芸雑誌をあまり買わないから文芸情報はネットと新聞
新聞と言っても日経だからあまり記事がのってないけども

その新聞のお正月版には文学欄が必ずある
今年、注目したのは『世界の「今」に迫る10冊』

まとめると、こういう風な記事

「世界文学」という言葉を最初に使ったのはゲーテだそう
古典となった「世界文学」は翻訳されて外国の人々に読まれ
そこに描かれている人間のこころは世界共通の経験なのであると
共感するから世界文学名作に連なるということだ

そして「今も世界各地で文学作品は次々に生み出されている」
今の世界を知るには
近々書かれたまだ世界文学名作には連なっていない作品を読むのもいい
と、10冊の本を紹介してある

おもしろいのは文学の中心が欧米だけではなくなったこと
世界中の言葉で語られているということ、舞台が各国に散ったということ

紹介されている何冊かは読みたい、とここにメモしておこう
1.フランス=『服従』ミッシェル・ウエルベック(大塚桃訳・河出書房)
2022年のフランス イスラム政党から大統領が誕生し社会が急激にイスラム化する


2.ウクライナ=『チェルノブイリの祈り』S・アレクシェービッチ(松本妙子訳・岩波現代文庫)
放射能と生き抜く 原発事故に生きる人々のルポ(ノーベル賞作家)


3.トルコ=『雪』オルハン・パムク(宮下遼訳・ハヤカワepi文庫)
政治と宗教の衝突 主人公の詩人が出会った少女殺人事件には(ノーベル賞作家)


4.南アフリカ=『マイケル・K』J・M・クッツェー(くぼたのぞみ訳・岩波文庫)
内戦からの逃避行 ケープタウンから自由を求めて母を連れて逃げ出す(ノーベル賞作家)


5.インド=『シャンタラム』G・D・ロバーツ(田口俊樹訳・新潮文庫)
スラム街に生きる 脱獄強盗犯がインドスラム街とアフガニスタンの戦争を経験する


6.北朝鮮=『リナ』姜英淑(古河凪訳・現代企画室)
「脱北」少女の苦難 韓国の作家が悪漢小説の体裁を取りながら鋭い筆致で描写


7.中国=『蛙鳴』莫言(吉田富夫訳・中央公論社)
一人っ子政策の闇 奇想天外なイメージとすさまじい物語(ノーベル賞作家)


8.米国=『フリーダム』J・フランセン(森慎一郎訳・早川書房)
ある家族の崩壊と混迷する米国の政治と社会をシニカルにみつめる
 
9.ドミニカ共和国=『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』ジュノ・ディアス(田中浩二ほか訳・新潮社)
ドミニカの「呪い」 サブカルチャーと魔術的リアリズムを融合した作風


10.ペルー=『悪い娘の悪戯』M・パルガス・リョサ(八重樫克彦ほか訳・作品社)
南米発「恋の大河」 悪女に恋、翻弄され続ける40年(ノーベル賞作家)


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