やっぱり読書 おいのこぶみ

2005/10/11(火)09:45

「星の王子さま」サン・テグジュベリ(岩波少年文庫)1966年改版

読書感想(317)

とりかえしのつかないつらいことがあってまた読んだ。 先日TVでアメリカのどこかで、ヘビが大きいワニを飲み込みお腹が裂けたというトピックがあった。気持ち悪くても笑ってしまった。笑いながらもああ、「ぼうしの話」が台無しだとちょっと幻滅したのだった。 「ぼうしの話」ご存知「星の王子さま」に出てくるプロローグ。 ぞうを飲み込んだウワバミ(蛇)の絵は帽子のかたちになって、幼い「ぼくの絵第一号」、「これ、こわくない?」と聞く場面がばれてしまったではないか。 『心で見なっくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。』 『かんじんなことは目には見えないんだよ』 これがリフレーンしているこの物語。13歳の初読みでは子供ってこうなんだと思い、大人になってからは大人ってこうなんだと思った。 何も知らずに生きていければいいのだけれど、それでは生きたことにはならない。 何度も書いたけれど、「星の王子さま」は私のお小遣いでかった第一号の本。(つまり、一人で書店に行って、自分の意志で購入したということ。おくてかもしれない、田舎に居たから)今回解説を読んだらちょうどその時に日本で初翻訳(内藤濯訳)、出版だったのだね。長いお付き合いで感慨深い。

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