やっぱり読書 おいのこぶみ

2014/01/29(水)08:02

堕落か怠惰か

読書メモ(478)

最近読み終わった町田康『夫婦茶碗』同時収録の「人間の屑」の書き手もそうだが とにかく主人公(語り手)、働かないので困窮しまくり なんだかかだと理屈をつけ、仕事をしても続かない主人公 困る困るといいながらだらだらと暮らしているので 妻ともども食べるのにも事欠くのであるが そのことで喧嘩しながらも 野草をゆでて食にする妻ものんきそう (そんなこと、わたしだって趣味でしてるわい)あげくのはてにメルヘン作家を目指そうなんて いわゆる現代社会の貧困スパイラルの問題提議でもなく じゃ、夏目漱石時代の高等遊民とも違うようななんともおもしろい落語を聴いているような語り口で 寓意も読み取れるし、文章も巧みなのだ芥川賞作家の所以であるな~と思うのだけれども わたしなど「いいかげんにせよ!」と怒りたくなるのもほんとうま、芸術を理解できないのだろうけど やっぱりこのままいったら破滅じゃないかと思うわたしは まともなんだか、無粋か?       

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