やっぱり読書 おいのこぶみ

2017/11/09(木)20:03

『本当は怖ろしい韓国の歴史』豊田隆雄

読書メモ(479)

学校で習った歴史は羅列ばかりでめんどくさく少しも面白くなかった。 年月が経って司馬遼太郎や吉村昭などの小説をたくさん読むようになるとすこぶる面白く、いろいろつながって日本の歴史が少しわかった気持ちでいる。 もちろんフィクションもあるが、実例をなぞっているのだから全く違うというわけでもない。 世界文学を読めば、部分的にでも飛び飛びの史実がわかり、それも目が開けたる気がする。 世界を俯瞰するような小説はおめにかかっていない、だから想像するだけである。 でも、近隣国の歴史は恣意的に知ろうとしないとおろそかになるらしい。 近年いろいろと小癪な韓国(朝鮮半島)もしかり。 中国の文化が朝鮮半島を通って日本に来たぐらいに考えている。 昔のことといえば、百済・新羅と教科書の記憶もあるが、それ以上のものでもなかった。 そして近代の日本の統治・併合くらいからのことはこの頃たくさん本になっている。 このグローバルな世の中だからこそ、隣の国の歴史を知らないでどーする。 そこでこの本、現職の高校の先生が教科書のように朝鮮半島の歴史を丁寧になぞってくれているので、頭の中を整理するのにちょうどいい。 第一章 神話の世界と古代国家の成立 第二章 統一王朝高麗と外敵の襲来 第三章 朝鮮出兵と李氏朝鮮の盛衰 第四章 日韓併合 日本の一部となる 第五章 国家分裂と戦後の朝鮮 ​韓国の歴史は異民族の侵入と中国への服従の歴史である。日本のそれと比べてみると、あまりに波乱万丈だ。大陸の勢力図が変わるたびに抜け目なく頭を下げる相手を変え、機嫌を取ろうと貢物を送る。それでも攻められれば島に逃げだして、地の利に頼る。 日本との関係も利害関係が絡み複雑怪奇だ。友好関係を築いた渤海や百済のような国もあれば、倭寇をのばなしにしているとして攻め込んできた高麗のような国もあった。(中略)長年の友好国とは言えないものの、数百年の因縁がある敵同士という表現も当てはまらない。(作者「おわりに」より)​海に囲まれた島国である日本と違って地勢学的に攻め込まれる運命は哀れ、気の毒でもある。だからこそたくましくも、一筋縄ではいかない国民性なのだろう。だからと言って日本はいい顔をしていたら、それこそ付け込まれる。世界は狭くなった。理解しつつも反面教師として筋を通し毅然と相対しなければならない。 と、確認した読後であった。 ​  

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