やっぱり読書 おいのこぶみ

2018/09/02(日)10:01

『つまをめとらば』青山文平

読書メモ(479)

山本周五郎さんと対極にあたる「めおと感」 直木賞受賞作、この短編集にある小説の数々に思いました 「夫婦ってなんだろう」と突き詰めれば様々に答えが出てくるのですし これが決定版とか、超現代の様相だからとか結論付けはありません 池波正太郎さんは洒脱の中に深くあたたかい愛情 司馬遼太郎さんはユーモアにくるんだ慕情 そして山本周五郎さんは厳しいまでの自律を経ての愛情 「めおと感」を時代小説として表した過去の作家たちを見て思うとき はて 青山文平さんの「めおと感」はかなり異色 突き放されて、突き放して何が何だかわからなくなってくるのが 現代っぽいというか、現代に即しているというのか つまり、夫婦をやっておりますと ポロポロこぼれ落ちるものや、ボロボロになるものがあって 両者とも「私が正しい」「私は間違っていない」になるんだとさ そう言えば藤沢周平さんの「めおと感」は何だっけ? わたしは感知していないよう、わからない、残念 というのも、周五郎→周平→文平さんの印象だから ​

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