本読みのひとりごと

なんだか、煮てばかりいるいちにちだった。

里芋の煮たのが食べたくて、スーパーへ行く。
高山さんのレシピに「柚子の皮を散らすとおいしい」って書いてあったので、柚子も買う。
いい香りなので、つい２つ買う。

「メゾン・ド・ヒミコ」のDVDを観ながら皮を剥き、だし汁にかけ、よわーい火でぐつぐつと煮る。
オダギリジョーのキスがかっこよすぎて、鼻血が出そうになる。
ぽかたんを抱きしめて画面に見入っていたら、里芋が吹きこぼれてキッチンが大惨事になっていた。
さて、里芋に中まで火が通ったら、皿に盛りつけ、芋を煮た汁で春菊もさっと煮て、柚子の皮を散らす。
…お、おいしー！

興奮のあまり、芋をつまみに、梅酒を水割りにしてのみ始める。
メゾン・ド・ヒミコが終わったので、急いで味噌煮込みうどんも作って食べる。

DVDを「東京物語」に変える。
それにしても柚子がいい香り。
がまんできなくなって柚子を絞り、皮と果実を刻み、きび砂糖とハチミツでことこと煮る。
いいにおーい！
ジャム作りは、最高のアロマテラピーだな。

お風呂に入りながらもぐつぐつ煮つめ、さっきようやく出来上がったので味を見たら、我ながらおいしすぎて、あやうく料理研究家になろうと思うところでした。
舌を溶かす甘さと、その次にやってくるさわやかな香り、かすかな苦み、酸味…

柚子は１２月の方がおいしいので、これを食べ終わったらまたたくさん作ろう。
煮た柚子皮を乾燥させて、ざらめをまぶしたお菓子も作ろう。
柚子ジャムにお湯を入れてしょうがで香りをつけたら、その上レモンをちょっと絞ったりなんかしたら、寒い夜に至上の幸せをもたらしてくれるんだろうなあ。
柚子ジャムばんざい！食いしん坊ばんざい！

…お芋、たくさん煮すぎて、お弁当に詰めても残ってしまったので、実家に持ってかえったら、家族にとても喜ばれました。
ふふ。うれしい。