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テーマ:日々自然観察(9781)
カテゴリ:お散歩日記
山菜の季節になりました。 車で山道を走っていると、路肩に車を寄せて山菜採りをしている人をたくさん見かけます。 わが家では、くまがせっせと山菜を摘んできてくれるので、わたし、それを片っぱしから天ぷらにする。 タラノメ、コシアブラ、ハリキリ… 口いっぱいに広がる春の香り。生命力がぎっしりつまった山の宝だ。 冬のあいだは、休日になると町へ出ることが多かったけど、最近は自然と山のほうへ車が向く。 新緑がつやつや光って、きれい。 おにぎりをたくさん持って、高台にのぼる。 ムクドリにヒワ、ウグイスにホトトギス、セキレイ、トンビ、カッコウ、コゲラ、オオルリ… 春の里山は鳥の天国。 (この間は、家のすぐ裏の公園で、大きなキジを見かけました。野生のキジなんて初めて見た! ケーンケーンと鳴きながら、スイセン畑のむこうをゆっくり歩いていた) おなかいっぱいになって目を閉じると、鳥の声がオーケストラの演奏みたいに耳に流れこんでくる。 羽音がして目を開けると、巨大なスズメバチやクマバチが目の前にいてぎょっとすることもあるけど、山にいるハチは、よほどのことがないかぎり人を刺したりしない。 そこら中花が咲きみだれているので、精神が安定しているのかも。 大の虫ぎらいだったわたしですが、いつの間にかずいぶん慣れました。 買い物の帰りに地バチを踏みそうになっても「はいはいごめんよ」とひとまたぎにして進路を変えずにすたすた歩いてしまうし、自転車に毛虫がついていれば「ちょっと失礼」とつかんでよけてもらう。 干した布団にミツバチやテントウムシが昼寝していたら(ちょっと留まる、という感じじゃなくて、ほんとに何時間も眠っているのです)「今はいいけど夕方までにはどけてね。布団つめたくなっちゃうから」と言っておくとだいたい頼んだとおりにしてくれる。 風呂やトイレにわりと大きなクモがいても「今日は寒いねー。羽虫とか見つけたらよろしくね」と話しかけるくらいでそっとしておく。 小バエ一匹もゆるせなくて、ほとんど窓を開けなかった東京時代からは考えられないことだよ。 おいしいと評判のわき水を飲みくらべるのも、春の楽しみ。 わき水用に、蛇口のついた10リットルのポリタンクを買って、先週はあちらの山、今週はこちらの清流…と夫婦でわたり歩いています。 何種類か飲み比べるうちに、甘い水や清涼感のある水、硬めの水にやわらかい水、と違いがわかるようになってきた。 いい水の出る場所には、かならずいい気が満ちている。 その場に立って深呼吸するだけで、体の中がきれいになる感じ。 ところによっては、水源の脇に水神さまが祀られていて、手を合わせてからお水をいただく。 じゃぶじゃぶあふれ出る水を手のひらのくぼみにすくって、太陽の光と一緒にひと口。 はあー生き返る! このお水で米を炊いたり、コーヒーを淹れてもすごくおいしいのです。 おいしいわき水の近くには、高い確率でうまいそば屋がある。 このあたりで評判のおそば屋さんは山の上にあって、5月に入ってから出かけたのに桜が満開だった。 番号札を受けとって待つこと1時間。 お店のメニューは盛りそば食べ放題だけ。 大根のおろし汁に甘めのつゆを足して、そこにおそばをつけていただく。 これがもう、そばの概念がひっくり返るほどおいしくて、こんなにたくさんのそばを一度に食べたのは生まれて初めて!というくらいたくさん食べてしまった。 これはおそば屋さんから見た景色。 ソメイヨシノは咲いていないけど、構図が石田武の「吉野」に似ている気がして、シャッターを切りました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.05.15 13:30:03
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