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テーマ:心のかたち、人のかたち(951)
カテゴリ:こころもよう
さびしさ研究所。 というラジオ番組がありました。 歌うたいのNUUちゃんが、日々の暮らしの中で見つけた「さびしさ」を、静かな口調で話してくれるのです。 ひとり暮らしをしていたころ、雨を見ながらその番組を聴くのが好きでした。 心がしーんと静かになって、自分の中のアンテナが、いつもより少し敏感になる感じがして。 さびしさは、もともとプラスでもマイナスでもない、フラットで透明なものなのだと思います。 初夏の朝に降る、やわらかい雨みたいに。 結婚して、ひとりで過ごす時間が多くなって、いつの間にかさびしさとの付き合いかたを研究している自分を発見しました。 面倒がらずに手間ひまをかければ、さびしさは敵じゃない、味方…とまでは言えないけど、ともだちくらいにはなれるかもしれない、と最近は思います。 で、ここ数ヶ月の研究成果を、ひっそりとご報告。 さびしさや心配で心がひりひりするとき用の、自分のための覚え書きですが、何かひとつでもみなさんのお役に立つことがあればいいな、と思います。 ・テレビを消す。パソコンも消す。携帯電話は遠くの部屋に持っていく。 ・部屋の隅に、小さな灯りをともす。ろうそくでも、ランプでも。 ・アロマオイルやお香を薫らせて、ゆっくり深呼吸をする。最低十回。 ・詩を読む。できれば声を出して。谷川俊太郎がよく効きます。 ・歌をうたう。明るすぎず、静かすぎない曲がいいです。お風呂で歌うのもおすすめ。 ・絵本をめくる。小さな子供になったつもりで。 ・さびしさを消そうとするのをやめる。むりやり向き合うのもやめておく。隣にたたずんで、一緒に空を見るような感じ。 ・写真を撮る。人や物、風景よりも、移り変わってゆく光を撮るようなきもちで。 ・「自分」について考えるのをやめる。大切な誰かに意識を集中する。 ・手紙を書く。送っても、送らなくてもいい。 ・誰かに贈るプレゼントを考える。じっさいに選んだり、作ってもいい。 ・「過去」について考えるのをやめる。「わたしは過去の経験の中に生きてはいません」と唱える。(ウィリアム・レーネンさんの本に書いてあった) ・歩く。もしくは自転車に乗って出かける。できれば眺めのいい場所へ。 ・花を摘んできて、かざる。切花を買っても。 ・料理をする。ありあわせの材料でつくるふだんの料理じゃなくて、ちょっと特別な、自分のための料理。お菓子を焼くのもいい。 ・料理ができたら、おいしいお茶を淹れる。息がとまるくらい集中して、真剣にやる。 ・やかんをみがく。焦げついた鍋でも。 この中から3つくらいやると、だいたい、「そう言えばあれもやってみようかな」ということが思い浮かんで、愉しくなってきます。 ・あれこれためしてもまだひりひりする夜は、やわらかい毛布をかぶってさっさと寝てしまうのがいちばん。 ・眠りにつくのがむずかしければ、横になって、刺激のすくない、易しいエッセイを読むのもおすすめ。 (わたしは「暮しの手帖」のバックナンバーを枕もとに積み上げて読みます。) ・おやすみなさい。すてきな夢を! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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