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徒然日記「多事某論」 楽天支部

2005.04.05
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テーマ:戦争反対(1010)
第49回「バカの壁・再」37(その2)
「劣化ウラン」編


>この件に関しては、無い事の証明はできるわよ。
>というより、日本の劣化ウランが使われていない、というならどこかにそれが”ある”のよ。


これはつまり「日本の劣化ウランがアメリカへ渡っていないのなら日本のどこかに日本の劣化ウランがある」という意味ですか?

ええ、ありますよ。

そもそも、劣化ウランは「核燃料物質、核原料物質、原子炉及び放射線の定義に関する政令」により核燃料物質として扱われています。

これはなぜかと言えば「原子力基本法」第三条には各語の定義が規定されていて、そのうち「核燃料物質」は第二項に「『核燃料物質』とは、ウラン、トリウム等原子核分裂の過程において高エネルギーを放出する物質であつて、政令で定めるものをいう。」とあり別途政令で定めるとなっています。
その政令は前述の「核燃料物質、核原料物質、原子炉及び放射線の定義に関する政令」ですが、これの第一条第二項には「ウラン235のウラン238に対する比率が天然の混合率に達しないウラン及びその化合物」を核燃料物質と言うという規定があり、この「ウラン235のウラン238に対する比率が天然の混合率に達しないウラン及びその化合物=劣化ウラン」を指します。

日本では「劣化ウラン=核燃料物質」と規定されているという事を頭に叩き込んで下さい。
ちなみに劣化ウラン弾を生産・使用している米国では劣化ウランは天然ウランとともに原料物質に分類されています。
これは環境保護法の10CFRpart40によって核燃料以外の特定の製品または機器への利用を法律で認めているからだそうです。

で、「第1回「バカの壁」」で提示した「劣化ウランとその利用 (04-02-01-11)」には「1999年末の世界の濃縮工場における劣化ウラン貯蔵量、貯蔵形態および管理計画」の図表があります。

劣化ウラン貯蔵量および管理計画
劣化ウランとその利用 (04-02-01-11)より)


この図を読み取ると
・日本は10,000tUを貯蔵している。
・将来的にU酸化物に転換する施設を建設する予定。

となります。
何故貯蔵しているのかと言えば前述のように日本では「劣化ウラン=核燃料物質」と規定されていて高速増殖炉の燃料の親物質として使用できるからですね。

もっと言えば上の図からは米国の劣化ウラン貯蔵量が480,000tUであることも判りますが、どう考えても米国では余りまくってますね。

なぜ日本の48倍余ってる米国が日本の劣化ウランを欲するのでしょうか。
日本が劣化ウラン弾を使用していて米国から買い取ってるというのならまだ理解できないでもないですがね。

さて、以上のことから日本国内で発生した劣化ウランがアメリカに供与された事実はありませんし原子力基本法等の法律上絶対出来ません。

しかし、関西電力株式会社が米国USEC社に委託したウラン濃縮に伴い発生した劣化ウランを米国USEC社に無償譲渡した事実はあります。

これは平成十三年六月十四日に提出された「関西電力によるアメリカへの劣化ウランの無償譲渡に関する質問主意書」に書かれていますが北川議員の質問を要約するとこの様になります。

1,関電が劣化ウランをいらないからと言ってアメリカUSEC社に無償提供したのは、将来の核燃料と位置づける政府の見解と矛盾し、原子力基本法に背反するのではないか。

2,日本のウラン濃縮をした工場の劣化ウランから米軍の劣化ウラン弾が製造されているから関西電力が無償譲渡した劣化ウランが兵器の材料として使用されている可能性は否定できない。
したがって、関西電力によるアメリカへの劣化ウランの譲渡は、原子力基本法第二条に定める基本方針「原子力の研究、開発及び利用は、平和の目的に限る」規定に反し、先に述べた政府の武器輸出三原則および憲法の平和原則にも背反するのではないか。

まぁ反政府系お得意の「~の可能性は否定できない」単なる推測か仮定にすぎないという点はこの際置いておいておきましょう。
さて、政府の回答はと言うと

1について
海外の事業者に委託して行うウラン濃縮に伴い発生する劣化ウランの所有権を受託者に移転することについては、原子力基本法等にこれを禁止する規定は存在しない。

2について
御指摘のロイター社の報道に係る事実関係について、米国USEC社からは、関西電力株式会社から委託されたウラン濃縮に伴い発生した劣化ウランを劣化ウラン弾の製造のために使用したことはない旨の説明を得ている。
衆議院議員北川れん子君提出関西電力によるアメリカへの劣化ウランの無償譲渡に関する質問に対する答弁書より)

まぁ、ハッキリ言ってしまえば

1,原子力基本法等に海外の事業者に委託して行うウラン濃縮に伴い発生する劣化ウランの供与を禁止する規定は存在しない。
2,米国に委託したウラン濃縮に伴い発生した劣化ウランは米軍の劣化ウラン弾の中に含まれていない


と言うことですね。

と言うことは

>日本の核燃料の劣化ウランもアメリカの企業に委託していて、劣化ウラン弾の中には、日本のそれも含まれているのではないか、(記事がありましたがその記事を探しましたがみつかりません。)
とある日記

と言う主張をしても

米国USEC社は、関西電力株式会社から委託されたウラン濃縮に伴い発生した劣化ウランを劣化ウラン弾の製造のために使用したことはないと日本政府に説明しています。
と否定されるんですがね。

まぁ、これが彼女のソースだとしてある反原発市民団体の思いつきを真に受けた反政府系バカ議員の質問主意書その質問主意書の元になったある反原発市民団体の思いつき程度をソースに日記を書くのがリテラシー不足なんですがね。

まとめますと

・国内行われるウラン濃縮に伴い発生する劣化ウランは日本で貯蔵されている。
・この劣化ウランを海外へ移転した事実はありませんし、原子力基本法等の法律上絶対出来ません。

・関電が米国USEC社に委託したウラン濃縮に伴い発生した劣化ウランを米国USEC社に無償譲渡した事実はある。
・しかし、海外の事業者に委託して行うウラン濃縮に伴い発生する劣化ウランの所有権を受託者に移転する-委託会社に無償で供与したり譲渡する-ことについては原子力基本法等にこれを禁止する規定は存在しない。
・関電から米国USEC社に無償譲渡された劣化ウランについては関電から委託されたウラン濃縮に伴い発生した劣化ウランを劣化ウラン弾の製造のために使用したことはない旨の説明を行っている。

と言うことですね。
もし、この劣化ウランが劣化ウラン弾に使われたと主張したいのであれば使われていないとする政府答弁を否定するだけの証拠を提示しなければなんの意味もありません。

で、とりあえず貴方が「日本の核燃料の劣化ウランもアメリカの企業に委託していて、劣化ウラン弾の中には、日本のそれも含まれているのではないか」と主張するソース・根拠・証拠をだしてください。






Last updated  2005.04.09 10:02:59
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