白洲次郎・正子の食卓
お手伝いさん付きで結婚した白洲次郎さんの奥様、正子さん。そういうお母さんを持ったお嬢さんの桂子さんのお料理本。結婚してからご主人に”誰に飯を食わせてもらってるんだ”と言わせないためにお料理に挑戦したというけれど多分、ご主人や次郎さん、正子さんの喜ぶ顔がみたかったのではないでしょうか。きっと桂子さんのシャイなところは次郎さん似なのでは?この本のレシピは、何が何グラムなんて書いていない。写真も照りを出したりする加工はされていないようだ。正子さんの収集した食器と共に紹介される白洲家の料理。派手なものを嫌う次郎さんと正子さんの趣味が一致している食器たち。春夏秋冬、それぞれの季節に登場する料理にそれぞれのエピソードが数行紹介されとても楽しくて面白い本。メニューとしては、お料理好きな主婦が作るものとそんなに違いはないと思うけれど、その中でも えっ? とビックリするレシピ幾つかある。その一つは、お正月のお雑煮!干し車えびのお雑煮干しえびのお雑煮ではなく・・・・・干し車えびのお雑煮これはぜひ挑戦してみたい!軒先に車えびを干しておくそうな。干した車えびなんて見たことない。レシピは・・・・干し車えびと昆布を 前日から水につけておく。そのまま火にかけ、酒、薄口醤油で味をつける。焼いたお餅と切り三つ葉をいれる。とっても簡単・・・が、車えびはきっと上等なもの使用していて値段によって美味しさも違う気がする。。。シンプルがゆえに昆布と車えびで味が違うんだろうな~来年のお正月には挑戦してみたい!・・・? 鬼が無理だと言って笑うかもなんて 誰かに作ってもらって一度ご馳走して欲しい。あのお魚屋さんに干し車えびを作ってもらおうか?そして姉に作ってもらおう。。。音楽も料理もそれぞれの思い出の中の一こまになって良さ、美味しさが倍増する。この干し車えびのお雑煮も正子さんの実家で食べた思い出がありその思い出を家族で共有しているから美味しさが倍増なのかも。次郎さんと正子さんが食べたんだ! と思えば私も美味しさ倍増になるかな。白洲次郎と正子の食卓 牧山桂子著 新潮社 2730円