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書評日記  パペッティア通信

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Apr 10, 2005
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カテゴリ:社会


悩みは個人的な偏差が大きい。
一般化できない。
しかし、悩みに対する回答者の答えは、時代の思潮によって制約されるはず。
相談ごとを受けた以上、解決してさしあげなければならないのだから。
そうした回答は、時代によって変遷がみられるだろうし、
それは一般的な社会通念の変遷たりうるのではないか。

かような、作業仮説をへて展開される、社会学の書。
たしかに、悩みとその回答は、面白いものばかりです。
しかし、駆使された社会学的知見は、まったくつまらない。
一体、なんでだろうか。

靴にあわせて足を切る、大日本帝国陸軍的分析というか。
現代社会の理論にあわせて相談ごとを選んでいる、というか。

「個人化」
「自己決定」

1970年代~2000年代を生きた人間には、
まったく妥当な分析ばかりが、相談ごとの変遷をふまえ、展開されています。
学校しかり、会社しかり、恋愛しかり、家族しかり。

ただ、見田宗介をはじめとした、既存のグランド・セオリーをなぞるだけで、
新しい視点がまったくといっていいほど、くみだされてこない。
相談ごとの分析を通して、あたらしい理論を提示しようという欲がないというか。
新聞や雑誌で語られるような、特集記事レベル、
三文記事レベルでしかないというか。

たとえばこれ↓

学校の成績における「個性」の強調。
こうした「個人化」は、家庭環境の不平等といった社会の問題にまで、
個人がひきうけさせられるのではないか…

こうした「問題意識」さえも、
「型にはまった」感じがさせられて、「何だかねえ」とおもわされるのですね。
もうすこし、なんとかなった気がするのですけど。

要するに、社会学が扱う対象は、
あまりにも身近すぎるから、分析者の「力量」がすべて!!
…なんでしょう。
日頃の努力とか量とかでは、おぎなえないのかもしれません。

「ホント、大変な学問だわ」とすら思わされました。

評価: ★★☆
価格: ¥756 (税込)


追伸

まあ、これを読む位ならば、『大正時代の身の上相談』(ちくま文庫)の方が
讀賣新聞の一次的史料を駆使しているだけ面白いですね。
ご一読くだされば幸いです。



評価: ★★★☆
価格: ¥714 (税込)





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Last updated  Nov 4, 2006 03:08:13 PM
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