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Jun 7, 2005
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カテゴリ:歴史


天安門事件から16年。
そういえば、読んでなかったな、と本棚から引っぱり出して読んでみた。
中公新書は、保守(読売)にこびた、ウケねらいの本が多い。
やはり、題名から感じたとおり、くだらない本だった。

いや、内容はとてもいいんだ。
みんなに読んで欲しいくらいです。

「惨勝」といわれた第二次大戦。日本の降伏でやっと手に入れた平和。重慶談判、政治協商会議において、国民党・共産党の妥協はならなかった。たび重なる武力衝突から、1945年~49年の内戦。そして、圧倒的劣勢だった共産党による、奇跡の「人民中国」誕生へ。

そんな中で忘れさられたもの。
1945年、国民党と共産党の2大党派の対決の中で、孫文の遺言にしたがい、政治プログラムには、「訓政」(国民党による政治代行)から「憲政」(国民への大政奉還)への移行がのぼることになった。
そこに出現した第三勢力、民主党派の躍動。

羅隆基、章伯鈞、章乃器、梁漱冥、施復亮、謝雪江、聞一多、馬寅初…

さまざまな意見をもつ、左は共産党シンパから、右は英米型ブルジョア民主主義者までふくんだ、キラ星のような第三勢力の光芒。かれらは、「連合政府」をとなえ、最後まで和平の望みを捨てない。極度の対立の中で、国共両党の調停をおこなう。訓政にこだわって、拙劣な対応をおこなう国民党。劣勢もあって巧妙なプロパガンダでたちまわる共産党。かれら民主党派は、内戦勃発後、国民党の弾圧に見切りをつけ、「連合政府」をとなえる共産党と提携していく。

かれらの「民主」の夢を建国後つぎつぎと反故にしていった、中国共産党。1957年の反右派闘争、1966年文革によって、かれらを襲った非業の死の数々。
まさに涙なしには読めない物語なのです。

だからこそ、読んでいてむかついてしまう。
いったい、民主党派のなにが面白くて、こんな本を書いたんだ。

「武力をもって覇を争う中ではむなしい『正しさ』」
「具体性がない」「バラバラ」「中国共産党に呑み込まれてしまった」
「民主党派としては、中国共産党に同調・期待するしかなかった」

紋切り型表現の数々。むなしい『正しさ』?バカも休み休みいってほしい。

民主党派は、国共とちがい、軍隊をもたない。「力」をもたぬものは、「言葉」によって説得するしかない。「力」がないからこそ、言葉の「正しさ」に賭けるしかないのです。「正しさ」こそが、民主党派の存在の「証」ではないか。己の言葉を信じる人たちが、バラバラなのはあまりにも当たり前でしょう。それなのに、「力のなさ」と、空しさによって否定してしまうとは。それは、民主主義の夢、そのものの全否定ではないか。空しくない民主主義など、全体主義の別名にすぎまい。

さらに腹が立つのは、第三勢力における、中国共産党シンパの顔が見えてこないことです。なぜ彼らは、コミュニズムを選びとったのか。民主党派の中共シンパどころか、共産党員の顔も、まるで見えてこない。だから、中国共産党に「呑み込まれる」という、なんとも受動的な表現に止まってしまう。どこまでいっても、コミュニズムの「魅力」がわからない。毛沢東に騙された? 一億総懺悔ならぬ、十億総詐欺被害者かよ。おめでてえな、まったく。

最後、香港民主派の今後に注目せよ、という。
今年も開かれることになった香港民主派の天安門事件追悼集会

わたしは、天安門事件の「再評価」をもとめる民主派に違和感を禁じえない。
どうして、「謝罪・賠償」ではなくて、「再評価」をもとめているのか。どうして、評価を定める資格が、政府にあるなどと、考えることができるのか。共産党と国民党が双生児であったように、共産党と香港民主派は双生児にすぎないのではないか。

言葉を信じるしかなかった、解放以前の民主党派・第三勢力。
それは今もなお、不朽の輝きをおびていることがわかるでしょう。

だからこそ、彼らの存在を根本的に裏切るような、そんな人間によってこの書がかかれたことが残念でならない。

評価 ★★☆
価格: ¥756 (税込)

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Last updated  Aug 27, 2005 01:43:09 PM
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